カンガルーケアとは、生まれたばかりの赤ちゃんを肌を合わせながら抱っこする方法です。赤ちゃんを両手で包み込む姿が、お腹の袋で子育てするカンガルーに似ていることから「カンガルーケア」と名づけられました。
カンガルーケアには様々なメリットがありますが、何より母子の絆を深めてくれます。ずっと自分のお腹にいた我が子と対面した感激とともに、赤ちゃんの体温に直接触れることで何物にも代えられない愛おしさが生まれてくるでしょう。
カンガルーケアには母乳育児を促進するという意味もあります。赤ちゃんがあなたの母乳を欲しがる様子をみることで、猛烈な母性が生まれるでしょう。この母性本能はオキシトシンというホルモンを分泌するのに役立ち、あなたの体の回復や母乳の出を促してくれるでしょう。
カンガルーケアは1979年、南米コロンビアのボコタという町で始まったと言われています。この町の病院では保育器が不足したために、生まれたばかりの赤ちゃんをママが日中夜抱っこして温めたのです。すると病院内では感染症が激減し、さらには育児放棄するママも少なくなったのです。
そしてカンガルーケアは世界中で注目されるようになり、日本でも現在多くの病院で行われています。しかしカンガルーケアは生まれたばかりの赤ちゃんを扱うことからリスクがないわけではありません。
カンガルーケアをしているときに赤ちゃんの呼吸停止などの事故がいくつか報告されるようになり、現在では「医師や助産師が赤ちゃんの表情や容態を確認しながら行うことが必要」と言われています。
アンケート結果では約8割の方が「カンガルーケアをした」と答えています。以前どこかで見たアンケート結果はもっと少なかったので、もしかしたら最近増えているのかもしれませんね。