年齢など絞り込みでるようになりました。苦しみを乗り越えた人たちの妊娠報告...
PCOSの治療は「挙児を希望するか?」(妊娠希望か?)ということで、その治療法がまったく異なっていきます。そこで、ここでは妊娠を希望しないケースの治療法について少し触れておきます。
妊娠を希望する場合には排卵を起こすことが重要ですが、妊娠を希望しない場合はその必要がありません。それならば「無月経でも、わざわざ治療をしなくてもいいのでは?」と考えがちです。
しかし無月経を放置しておくことは決していいことではありません。まだ年齢的にも余裕があり今後に妊娠を望む場合には、無月経を繰り返すうちに重度の排卵障害に進行してしまうことがあります。
人間の体には習慣性を備えており、無排卵症を繰り返すうちに、いつの間にかに排卵しないことが「当たり前」と体が思い込んでしまいます。こうなってしまうと、今度はいざ妊娠を望んだときに薬や治療にも体がうまく反応してくれないことがあるのです。
また閉経後の女性、あるいはすでに子供を授かり妊娠を望まない女性にも、無月経を繰り返すことで「子宮内膜癌」のリスクが高くなることが知られています。
PCOSではエストロゲンが絶えず分泌された状態にあり、子宮内膜がいつもフカフカであることが多くなります。通常ですと生理によってこの内膜がキレイに剥がれ落ちるのですが、無月経だと子宮内膜が増殖を繰り返し、そしてこの部分に癌(ガン)が発症してしまう可能性があるのです。
PCOSの挙児を希望しない治療法では、この肥厚した内膜を定期的に剥脱していくことで、これらのリスクを予防していきます。その方法についてはゲスターゲン療法、カウフマン療法があり、月経周期にホルモンを投与することで、人為的に生理を起こしていくのです。
「ゲスターゲン剤」を投与することによって、その後の数日の間に人為的に生理を起こさせます。ゲスターゲン療法には「注射法」と「経口投与法」とがありますが、経口の薬を処方されることが多いでしょう。
イラスト/PCO症候群の診断と治療より引用
注射法としては、ゲスターゲン剤(ルテウム、プロゲホルモン)を10~25mgを筋肉注射をして、以後は消退出血周期の25~27日目に同様にゲスターゲン剤を注射していきます。
経口投与法では、ゲスターゲン剤(プロベラ、ヒスロン、デュファストン、ルトラール、ノアルテン、プリモルトN、ゲスタノン)5~10mgを、5~7日に連続で服用します。そして消退出血が起これば、以降21~23日目から同じようにゲスターゲン剤を5~7日に連続で服用していきます。
重度の無排卵症になると、「ゲスターゲン療法」でも生理が起こらない場合があります。このような無排卵症を「第2度無月経」と呼び、治療法としてカウフマン療法が選択されることになります。
カウフマンという学者が考え出したこの治療法は、黄体期のホルモン投与(ゲスターゲン療法)に加えて卵胞期にも卵胞ホルモンを投与するというものです。
これによって通常の月経周期と同じようなホルモンバランスの周期を作り出し、人為的に月経周期をコントロールしていきます。具体的には以下の表にあるように2種類の治療パターンのどちらかが選ばれるでしょう。
イラスト/PCO症候群の診断と治療より引用
「A」の周期では、エストロゲン剤(プレマリン0.625mg、あるいはデボシン0.02mg)を20~24日間服用して、後半の10~14日間はゲスターゲン剤を5~10mgを併用します。そして消退出血が起これば、その5日目から同じようにエストロゲン剤、ゲスターゲン剤を服用をしていきます。
「B」の周期では、エストロゲン剤(プレマリン0.625mg、あるいはデボシン0.02mg)を10~12日間服用して、引き続きエストロゲンとゲスターゲンの「合剤」(新EP、ノアルテンD、ドオルトン、プラノバール、ルテジオンを1~2錠)を服用します。そして消退出血が起これば、その5日目から同じようにエストロゲン剤、引き続きエストロゲンとゲスターゲンの合剤を服用をしていきます。
多嚢胞性卵巣症候群 排卵 無排卵症月経 排卵障害 子宮内膜癌 エストロゲン 子宮内膜 カウフマン療法 ゲスターゲン療法 デュファストン ルトラール 黄体期 卵胞期
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