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さるぼぼとは、岐阜県飛騨地方で古くから作られている人形のことです。
全身が真っ赤な姿が印象的で、昔は赤色が疫病をはらってくれる色と見られていたので、天然痘(てんねんとう)が流行している時代では、病気や災いから守る御守りとされていました。
最近では風水の色で赤色以外のさるぼぼも見かけられ、飛騨地方のお土産としても有名です。飛騨地方のさるぼぼが全国的に広まったことから、2007年には「飛騨のさるぼぼ」として地域団体商標に登録されました。
さるぼぼは子宝の御守りとしても広く知られています。特に、オレンジ色のさるぼぼは子宝運アップと言われています。しかし本来の赤色にも安産祈願や家内安全の効果があると言われているので、好みで選ぶ人もいます。
さるぼぼは猿(さる)の赤ちゃん(ぼぼ)という由来があって名付けられました。
飛騨高山地方では、赤ちゃんのことを「ぼぼ」といったそうです。真っ赤な顔の猿の赤ちゃんをイメージしています。
さるぼぼの「さる」にはいくつかの言葉に重ねた意味があります。「猿」と書かずに「去る」と書くと、「災いが去る(さる)」「疫病が去る(さる)」とも言われて心身の安全を祈願する意味合いがあります。
さるぼぼの「猿」を音読みして「えん」と読めば、「良縁(えん)」「家庭円(えん)満」「子縁(えん)」とも言われます。
「子縁」は「こえん」とも「しえん」とも読みますが、子どもに縁があるという意味です。これが子宝祈願に繋がります。
他にも、畑作業をしている時に傍で寝かせていた赤ちゃんが田んぼの溝に落ちそうになったところ、猿が助けてくれて、感謝の意味で家族がさるぼぼ人形を作って持つようになったとい話もあります。
さるぼぼには顔のパーツがありません。目鼻口や髪や耳にいたるまでが省略されています。
顔のパーツがない理由として、さるぼぼを持ったその人自身の心が写されると言われています。つまり、毎日前向きに過ごしていれば笑顔のさるぼぼに見えると言うわけです。
悲しい顔や不満のある顔をしていると、さるぼぼも晴れない表情に見えるとのことから、毎日笑顔のさるぼぼが見れるように励もうと言う説があります。
さるぼぼは本来、商業目的で作られたわけではなく、赤ちゃんや子どもの為に余り布で作った人形なので目や鼻を作るまでに至らなかったという現実的な説もあります。
飛騨高山のさるぼぼは、その昔はおばあちゃんが赤ちゃんに作ってあげたお守り代わりの玩具だったというように、とてもシンプルなデザインです。黒い前掛けには「飛騨」と書かれているものもあります。
子宝をのぞむ夫婦が、飛騨高山でさるぼぼを購入することも多く、お土産だけでなく子宝祈願で訪れる観光客もいるようです。
飛騨高山の高山駅から徒歩10分程度にある飛騨物産館の中、中央通路を直進すると赤い鳥居と、さるぼぼ神社があります。
さるぼぼ神社のご神体は安房トンネル(あぼうとんねる)を掘削した時の貫通石の安産岩(あんざんいわ)だそうです。安房トンネルは飛騨高山と信州松本の間にある交通要所です。
安産岩はマグマが冷えて固まったとされる自然の火成岩の一種です。安産岩は灰黒色で白い班晶がポツポツ入っているタイプが典型的です。日本各地で安産岩があります。
さるぼぼ神社の安産岩も、たくさんのさるぼぼに守られて安産祈願・子宝祈願スポットとなっています。年間では、さるぼぼ神社のお祭りもあるようです。
さるぼぼは、本来は真っ赤な姿ですが現在はオレンジやピンク色のさるぼぼも出回っています。
シンプルに本来の色である赤いさるぼぼを選んで子宝・安産祈願も良し、子宝パワーのあると言われるオレンジのさるぼぼで子宝祈願するなど好みで選ぶことができます。
ピンク色のさるぼぼは良縁に恵まれる・出会い運が高まると言われています。恋愛面や人間関係面ではピンク色のさるぼぼが選ばれるようです。
風水では金運アップに黄色が使われるので、黄色のさるぼぼは金運アップの御守りとしても人気があります。
縁起ものでは、さるぼぼが更に小さなさるぼぼを抱いている「抱っこさるぼぼ」があります。子どもを抱いている姿のようで、こちらも子宝祈願に選ばれているそうです。