つわり症状が無い人や、症状が軽い人について説明します。つわりがない理由はホルモンバランスの影響がでていないことや、体質などが考えられます。でも多くの人が経験しているつわりが無いことで、妊娠に問題がないか不安になってしまいます。
つわりといえば、突然の吐き気症状が有名です。それが妊娠2~3ヶ月で全くない妊婦さんもいるのです。気持ち悪くもならないし、胃が不快にもならないので妊娠初期も安定期同様にリラックスできます。
つわり症状の酷い人からみれば、嘔吐がないだけでも羨ましいのですが、実際に症状がない人にしてみれば「どうして気持ち悪くならないんだろう」「どうして体調が良いままなんだろう」と不思議に思うものです。
気持ち悪くなる原因の1つに、子宮が胃を刺激していることが挙げられます。今まで赤ちゃんの部屋として準備されてきた子宮に、本当に赤ちゃんがはいるので子宮は赤ちゃんに合わせて変形したり、大きさを変えます。
その変化で、子宮の上の胃を押し上げてしまうのです。でも状況によっては胃が刺激をあまりうけずに済む場合も考えられます。その場合、気持ちが悪くなったり胃が不快になることも減ります。
妊娠初期症状でも、ご飯の炊けるにおいや特定の香水や整髪剤に過敏に不快感を感じてしまうのは早めに気がつく症状の1つです。
不快に感じてしまうにおいが原因で嘔吐感が強くなったり、その場にいることすら嫌になってしまいます。特に不快な香水や整髪剤を使用しているというだけで、相手に会ったり話すことも苦痛になることがあり、対人関係に悩んでしまいます。
もしも、この過敏な症状が無ければ、どこに行っても誰と会っても嫌な顔をしないで済みます。ところが全くにおいに反応しないことも「本当に体に変化が起こっているのか」「妊娠の継続力が弱いのかも」と不要な心配をしてしまうものです。
においに過敏になってしまうのは、妊娠で増加したホルモンがにおいに敏感に反応しているとか、体が酸性に傾くことが件計しているなど様々な意見がありますが、根本的な原因は究明されていません。
だから、においに反応しない場合は「においづわりじゃないんだ」と思ってください。においづわりの症状がないだけで、もしかして他の症状が出ているかもしれません。症状が無くても気にしないでください。
妊娠初期は眠気の強い妊婦さんが多いので、全く眠くならないと「本当に赤ちゃんは成長しているの?」「妊娠中の増えるホルモンが足りないのかな」など心配してしまいます。
妊娠中の眠気は睡眠不足とは関係なく、脳から分泌されるホルモンが影響していると考えられています。でも眠気にたいする治療方法はなく、自分で対処するか眠気に従ってたっぷり眠るしかありません。
もしも眠くならない場合、1日の睡眠時間がきちんと確保できていれば大丈夫です。妊娠後期になると、赤ちゃんが成長して子宮がもっと大きくなって胃を圧迫し始めると、夜もぐっすり眠れないことがあります。
他にも妊娠後期に近づくと、足が急につって目覚めたり、赤ちゃんの胎動でびっくりして深夜に目覚めることもあります。
眠りづわりがない時は、そんな妊娠後期の不眠に備えて、眠れる時にしっかり眠って体力保持に努めてください。
妊娠初期はつわり症状によっては、一時的に体重が減少してしまう妊婦さんもいます。食べづわりになると、食べていないと空腹感を強く感じて気持ち悪くなり、逆に食べても美味しいというよりも気分が悪くなってしまう症状に悩まされます。
こうした食べづわりの症状が目立たない時はラッキーだと思って、妊娠初期に摂っておきたい栄養成分を積極的に食べてください。
妊娠初期に摂取したい栄養素は葉酸(ようさん)です。逆に妊娠初期に摂取過剰を控えるべき栄養素は、動物性のビタミンA(レチノールとも呼びます)です。サプリメントで気付かずに過剰摂取することが心配です。野菜に含まれるビタミンAは大丈夫です。
つわり症状は人それぞれと言うと、症状が重いか軽いかで判断しがちですが、全く症状がないのも「人それぞれの症状」です。
急な腹痛、出血やおりもの異常がないなら、あまり心配しないでください。ただし、つわり症状が急になくなってお腹の調子が悪い時は、赤ちゃんが信号を出している可能性もあるので病院で確認してください。
悩んだり心配することでストレスを溜めてしまうのも、母体と赤ちゃんにはよくないことです。心配な気持ちが消えない時は、ちょっと早めに妊婦検診に行って相談してみましょう。