妊娠中から母乳マッサージをして、産後すぐに始まる授乳に適した乳頭と乳房を目指します。新生児は哺乳力も弱いので、ママのほうが授乳に適した乳頭と乳房を準備することで、赤ちゃんが授乳に慣れるまでのサポートができます。
母乳マッサージは赤ちゃんだけでなく、ママの乳腺を発達させて母乳を作りやすくして、乳管の詰まりを予防することが期待できます。母乳マッサージを続けることで乳管の詰まりが無い乳房からは、常に新鮮な母乳が出ます。
母乳マッサージは乳房の大きさや乳頭の形だけを気にするものではありません。乳腺や乳管といった、赤ちゃんの口まで母乳を運ぶために必要な器官を発達させる目的があります。目に見えない部分ですが、マッサージを続けることで成果が出るのです。
母乳マッサージをすることで、乳房の大きさに関わらずに母へ乳は出ます。逆に、乳房が大きくてもマッサージをしないでいると乳腺や乳管が発達せず、母乳の量が減る恐れがあります。
妊娠前から母乳マッサージをして、ママ自身の乳房や乳首の特徴を確認しておくと、産後の授乳時も臨機応変に対応できます。
母乳マッサージ開始前に担当医に相談して、ママの体調や赤ちゃんの成長に合わせた開始時期を確認してください。あまり早く始めると母体を刺激して早産の恐れがあるという考えの人もいます。安定期に入る妊娠中期以降がお勧めです。
妊娠中は入浴や就寝前のリラックスした時に少しずつ行って、無理をしないことが大切です。
母乳のための乳頭のマッサージは、乳頭を柔らかくして赤ちゃんが含みやすいように整えること、乳管の出口である乳頭の先が塞がらないようにする目的があります。
乳頭マッサージは、乳管開通マッサージとも言われているので出産前から行うと産後もスムーズです。
乳頭のマッサージは、母乳が赤ちゃんの口に運ばれる最後の部分のマッサージでもあるので妊娠中から少しずつ始めると効果的です。
乳頭が柔らかくないとせっかくの母乳が詰まってしまいます。乳頭を柔らかくすると伸びるようになるので、赤ちゃんが口に含みやすくなる利点もあります。
母乳のための乳房全体のマッサージは、全体を柔らかくすることで血行を良くして母乳生成をしやすい環境をつくる目的があります。
母乳を生成しても、乳房内の循環が滞ると母乳の流れが停滞してしまいます。母乳の通り道の乳管が詰まると母乳が溜まって古い母乳は外に出なくなります。
乳房内で母乳が停滞すると赤ちゃんは母乳が足りなくなり、ママの乳房は停滞した母乳によって張ります。悪化すると痛みや熱症状がでて乳腺炎にかかることもあります。
妊娠中の乳房マッサージのコツは、無理に力を入れずに包み込むようにマッサージすることです。体調の良い日は続けて行いましょう。次第に乳房全体がほぐれてきます。
最も注意するのは早産傾向のママです。乳頭を刺激してオキシトシンという成分が分泌されると子宮収縮が促されます。早産傾向にある時はマッサージは控えましょう。
コリをほぐそうと力を入れすぎると内出血や、お腹の張りに繋がります。どうしても自分だけでは解決できないことは妊婦検診時や母親学級で質問しましょう。
母乳マッサージは妊娠中にできなくても、産後に行うこともできるので、体調や都合を考慮して個人個人のペースで行うことが大切です。