妊娠中は妊婦検診で、ママの体の健康や赤ちゃんの成長を確認します。ところが最近はママの体調が良ければ妊婦検診を減らすこともあるようです。妊婦検診でわかること、妊婦検診がなぜ大切なのかを紹介します。
妊婦検診はママが判断しにくい赤ちゃんの問題や、妊婦生活の悩みを解消する場でもあります。通常の病院の診察とは違うので緊張したり不安もありますが、妊婦検診の良いところも知ると、さらに安心して妊娠生活を過ごすことができます。
妊婦検診の楽しみでもあるエコー検査は、お腹のなかの赤ちゃんを見ることができるチャンスです。エコー検査は超音波とも言います。
エコー写真(超音波写真)をプリントしてもらったら、毎月見ていくと赤ちゃんが成長している姿がよくわかります。
エコー写真は赤ちゃんの姿を見るだけではありません。エコー写真によって、赤ちゃんの現在の大きさや身体の状態も診察してもらいます。
妊娠初期はお腹が膨らまない分、見えない赤ちゃんの存在が実感できにくいこともあります。でもエコー検査をすると小さな赤ちゃんがわかり、いっそう母性が育まれます。
妊娠中期はお腹が膨らみ始めるので、赤ちゃんの成長も次の段階へステップアップしています。各機能や体の発達はエコー検査で確認することができます。
妊娠後期は出産に向けてエコー検査で赤ちゃんの健康をチェックします。ここで逆子や出産時にリスクになりそうな問題を発見すれば、実際の出産までに何らかの対応ができます。
エコー写真は時間と共にプリント面が薄くなるので、PCにスキャンして取りこんだりコピーして保管します。
エコー写真を使ったアルバムを注文できる商品もあります。出産前から成長の記録を作ることができるので、ママにも赤ちゃんにもかけがえのない思い出になります。
妊娠中はイレギュラーなことが多く、自分では軽く我慢しているだけのことが出産時には赤ちゃんに影響することがあります。
例えば鉄分不足は血液検査によって分かります。貧血の恐れがあるので鉄剤の処方や鉄分接種の食事指導があります。ここで鉄分不足をクリアしておけば赤ちゃんの成長を妨げません。
他にも、トキソプラズマやHIVも血液検査で早期発見できます。羊水検査をする場合もあります。どれもママの目視や感覚だけでは発見できないことなので、大切な検査だと考えられています。
妊娠中の異常の発見は、ママにとってはショックなことですが早期発見によって治療や赤ちゃんに影響しない出産を考えることができます。問題に早く対応することは、出産への安心感につながります。
妊婦検診では他の妊婦と一緒になることがあります。待合室には妊娠初期から臨月まで、さまざまな出産予定日の妊婦が訪れるので情報交換の場にもなります。
無理に話しかけても疲れるので、その時の気分で対応します。病院によっては妊婦を対象にした集団での生活指導を行っているところもあるので知り合う機会は何度もあります。
ただし妊娠中は様々な健康状態におちいるので、お互いが同じ症状とは限りません。妊婦同士で話す時は互いを尊重して、深く詮索しないように気を付けましょう。
院内で話すことがなくても、自分以外の妊婦を知ることで安心感も生まれます。妊娠中は仕事も産休をとったり、日中1人で過ごす妊婦もいます。1人でいると出産への不安が募ることもあるので、同じ立場の妊婦が集まることで「自分だけではない」と大らかに考えることができます。
他の妊婦の良いところをチェックする機会でもあります。足元をどのようにして冷え対策しているか、どんな靴で歩いているのかなど聞きたくても聞けないことも、さりげなく見てチェックできます。
妊婦検診では医師や助産師による的確で信頼できるアドバイスを聞くことができます。あなた自身に向き合った意見、今までの経験に基づいたアドバイスは不安を取りのぞくチャンスです。
分からないこと、人前では言えないこと、調べても理解できないことはメモしておきましょう。妊婦検診で1つ1つ解決することができます。
このように健康面でも精神面でも、ほっと安心できる何かが見つかるのが妊婦検診の魅力の1つです。通常の病院診療よりも検診料が高めですが、外食やお出掛けを1~2度止めたと考えたりして、定期的な妊婦検診を受けることをお勧めします。