妊娠中は、症状が重篤になりやすいインフルエンザに気をつけてください。インフルエンザの予防には、ワクチンが効果的ですが、妊婦にとって薬品類の影響は心配です。
妊娠中のインフルエンザワクチンは妊婦が安心できる成分なのか、お腹の赤ちゃんに影響を与えないか、妊娠と予防接種のタイミングなど、妊婦にとって気がかりな疑問を紹介します。
インフルエンザの予防接種のあとすぐに妊娠初期だと発覚した場合、インフルエンザワクチンの影響はあるのでしょうか?
インフルエンザの予防接種時に妊娠が確定していない場合、申告のしようがないので母体を責めても仕方のないことですが、ワクチンの影響が気になります。
日本のインフルエンザのワクチンは「不活性化ワクチン(ふかっせいかわくちん)」と言って、インフルエンザのウイルスの毒性を死滅させて、予防に必要な成分だけを利用して作られています。
活動中のインフルエンザウイルスは体内に入らないので、体内でインフルエンザウイルスが増殖することはありません。
予防接種後すぐに妊娠がわかっても、アレルギーや疾患が無い場合、お腹の赤ちゃんにワクチンが悪影響を及ぼしている可能性はとても低いと考えてください。母体に抗体ができるだけです。
もしも風邪のような症状がでて、つわりとは別に感じたら、受診時にはインフルエンザの予防接種を受けたことを伝えてください。副反応の場合もあるし、妊婦への薬の投与は通常とは異なるので申告は必須です。
妊娠初期は赤ちゃんを守る胎盤が完成していない時期も含まれているので、インフルエンザワクチンが胎児に与える影響が大きいのではないかと心配です。
不活性化ワクチンは、効果は期待できますが生ワクチンほどの副作用は少ないと言われています。ただ、胎児が不安定な妊娠16周頃までは避ける傾向にあります。
インフルエンザワクチンが原因で流産する確率が高いとも言われていませんが、母体が安定する中期になってからの接種の方がより安心です。海外でも妊婦は妊娠中期以降の接種が目立ち、妊娠初期の接種は控える傾向にあります。
病院によっても妊婦へのインフルエンザ予防接種は、考え方が様々です。予防接種で悩んでいる場合は、病院に妊娠週を伝えて相談してください。地域で流行している場合は感染時の危険性を考えて、予防接種を勧められる場合もあります。
妊娠を予定しているので、妊婦になることを考えてインフルエンザ予防接種に迷っている人は、妊娠前に予防接種しておくことをお勧めします。
妊娠前に予防接種をしておけば、妊婦になった時にインフルエンザの抗体が効果を発揮して感染予防ができます。
妊娠を予定している人は早めの予防接種で、インフルエンザ流行時にも対抗できる強いママの体を作っておきましょう。
インフルエンザワクチンの効果は、予防接種から2~4週間で確実に効果を発揮します。インフルエンザが流行してからの接種だと、せっかくの効果が間に合わない場合もあるので、11月には予防接種を済ませておくと安心です。
妊娠中の予防接種を受けたくない場合は、インフルエンザ対策に力を入れてください。なかでも家族や周囲の協力が大切です。
もしも妊婦自身が予防接種を受けない場合は、家族に予防接種の徹底をお願いします。インフルエンザウイルスは感染力が強いので、家族から感染することも十分考えられます。
妊婦自身のインフルエンザ対策というよりも、家庭まるごとでインフルエンザ対策を徹底するように考えましょう。
そのほか、マスクを使用したり人ごみを避ける、体力をつけるなど普段の生活で予防策を心掛けてください。手洗い・うがいは忘れずに。
妊娠中にインフルエンザウイルスに感染したら、強い薬が処方できません。対処療法で優しい効果の薬を服用するケースが多くなります。
インフルエンザウイルスが胎児に直接悪影響を及ぼすことは報告されていません。インフルエンザウイルスの感染で母体が弱ること・治療に使用する強い薬がお腹の赤ちゃんに影響することの方が危険です。
インフルエンザワクチンを接種したとしても、絶対にインフルエンザウイルスにかからない確証はありません。予防接種をしない場合も同じく、インフルエンザ対策は必要です。
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