通院している病院によって検査内容は変わります。また妊婦さんの生活環境や状態によって、必要に応じて行う検査もあります。
出産予定日に本当に産まれてくる赤ちゃんは、10人に1人もいません。予定日はあくまで予測でしかなく、ほとんどの赤ちゃんは出産予定日の前後2週間以内に産まれます。
分娩予定日(EDD)は医師の経験による予測に過ぎません。受精日や排卵日が正確に分かる人は出産予定日が大幅に変更されることは少ないでしょう。しかし月経周期が不安定の人の場合は、妊娠が進むにつれ以下のアセスメントにより正確な予定日を算出しようとします。
妊娠成立前の最終月経第1日から280日目。具体的には最終月経に「9を足すか3を引いた数字」が分娩予定月となります。そして最終月経の初日に7「日を足した日」が分娩予定日となります。(ネーゲルNaegeleの概算法)
排卵日と思われる日に266日を足した日。具体的には排卵月に8を足して、日に24を足して計算します。
医師にとって過去の妊娠や流産、中絶などの情報は、これからの検診の上でとても大切なことです。また医師はプライバシーを守る義務があります。
子宮の大きさで、赤ちゃんが大きい(小さい)ということではありません。妊娠中のいかなる時期でも、子宮や赤ちゃんの大きさは正確には分からないほうが多く、生まれた赤ちゃんが予想体重と全然違うことはよくあります。
病院によって検診の回数は多少違いがあります。超音波検査は、赤ちゃんが順調に育っていることを確認する安全な方法です。経過が順調であっても、赤ちゃんとのコミュニケーション、出産への意識を高めるためにも健診を受けることはいいことです。
ただし仕事の関係上休みが取れない、費用面での不満などがある場合は医師と相談してみるといいでしょう。
1日に何人もの患者さんと接してるため、ついつい口数が少なくなる医師がいます。医師の姿勢として問題がありますが、私たちとしてはとにかく不安をなくしていくことが先決です。
聞きたいことをメモに書いて渡してしまうのはいい方法です。また質問するときは返ってくる答えが少ないことを予想して、たくさんの質問をあらかじめ用意しておくと良いでしょう。
健診ごとに医師が変わる場合は、医師によって説明が違うことがあります。その多くの場合は「どちらでもいい」(たいした差がない)ことなのですが、その場で「この前と違う説明だ」と問いただしてみましょう。
ただしもし、これからの検査に関わる重大な説明に食い違いがあった場合は、今後の通院にも不安が残ります。そんなときは1度セカンドオピニオン(違う医師の意見)を求めても良いでしょう。
残念なことに産婦人科はいつも込んでいることが多いでしょう。ストレスをためないためにも待ち時間の効率のいい使い方を考えて、慌てないためにも病院後の予定を立てないほうが良いでしょう。
聞くも聞かないも夫婦2人の自由です。新生児用品をそろえたいとか、どちらかはっきりさせたいとか、生まれるまで教えないで欲しいとか人によって考え方はそれぞれです。
性別を聞きたくない人は早めに医師に伝えておくといいでしょう。ただ超音波検査の性別判断はあくまで推測でしかなく「生まれてから逆だった」なんてことも時にはあるようです。
妊娠後期には血糖値検査(グルコース検査)をする場合もあります。検診で尿糖が出た場合など、妊娠糖尿病の疑いがあるときに「糖負荷試験」を行います。
妊娠糖尿病は全妊婦さんのおよそ1~2%に見られる妊娠合併症で、体重管理や食事制限、適度な運動を取り入れていけば普通と同じように元気な赤ちゃんを出産できることがほとんどです。
B群連鎖球菌(Group B Streptococcus →GBS)は細菌の一種で、健康な女性の約20~30%の人が腸や膣に持っている雑菌です。
B群連鎖球菌を保有している自体に問題はありませんが、新生児が分娩時に膣を通過するときに感染してしまうことがあります。
妊娠中にGBSの検査で陽性反応が出ると、お産のときに抗生剤を点滴をして感染を予防していくことになります。
赤ちゃんにダウン症などの異常がないかを調べる検査です。出生前診断を受けても95%以上は異常が見つかることがなく、また最高の設備と医師を備えた病院でも間違った結果が出ることもあります。