赤ちゃんは羊水で守られていますから、しりもちをついた程度の振動ではまず問題ありません。もし出血や腹痛などがある場合は、念のため診察が必要にまります。
おなかが大きくなると転んだり、柱などにおなかをぶつけたりしてしまうことがあります。しかしもし赤ちゃんへ影響があるときは、それはあなたも重症を負ってるときでしょう。
赤ちゃんへの影響があるとすれば、胎盤が剥がれてしまう「常位胎盤早期剥離」が心配されます。「膣から出血がある」「羊水が漏れる」「胎動がまったくなくなる」などの症状が出たときは、すぐに診察を受けましょう。
妊娠中は子宮に圧迫されることから直腸にも静脈瘤ができやすくなり(痔核)、全妊婦さんの半分近くの人が痔に悩まされるようです。また便秘気味になることから、肛門裂傷(裂肛)して出血することも多いようです。
生活習慣を見直し、食物繊維を豊富にとることを心がけ、排便の習慣をつけるようにします。(便意を逃さない)
排便後は柔らかいトイレットペーパーで必ず前から後ろに拭く(ゴシゴシしない)、そして肛門付近をきれいに洗うようにします。
立ちっぱなしや、座りっぱなしの同じ姿勢で長時間いるのはよくありません。またトイレに長時間かけたり、いきむのは便秘を誘発します。寝るときはあおむけより左を下にして寝るようにすると圧迫されにくくなります。
おしりにお湯をつけたり、アイスパックをあてると効果があります。また簡単な体操で血液循環がよくなります。
妊娠してアレルギーが治まる人もいますが、逆に症状が悪化する人もいます。医師に相談すると症状を和らげる薬を処方してくれます。
また妊娠後期に胎児にアレルギー抗体(IgE抗体)が作られ始めます。この時期に家系にアレルギー体質がある人は注意が必要になります。
妊娠すると女性ホルモンの変化で皮脂の分泌が増えるようになります。そのため肌が乾燥したり脂っぽくなったり、吹きでもが出来たりシミになったりします。
肌荒れ対策は何と言っても洗顔が1番です。しかし強い石鹸を使っているとかえって肌が乾燥する場合もあるので、低刺激の洗顔料を使うようにします。
また常日頃から水分を十分補充することを心がけます。暖房を使う季節は十分に部屋を保湿してください。
保湿剤を塗ったりバランスのいい食生活、睡眠をとることが大切になりますが、出産までなかなか症状は改善されないこと多いでしょう。その場合は市販の薬より皮膚科で軟こうやクリームを処方してもらうと安心です。
また肌が敏感になって、今まで使っていたスキンケアが合わなくなる人もいるようです。そんな場合は優しい成分の物にスキンケアを変えたほうがいいでしょう。
妊娠中はケラチンと言うたんぱく質が不足して、髪のボリュームがなくなります。そのため髪がパサパサしたり抜け毛が起こったりもします。
対策としては、低刺激のシャンプーを使いあまりゴシゴシ洗わないようにします。また食生活では海藻類や緑黄色野菜を多めに取るようにしましょう。出産後には元の張りのある髪に戻ります。
妊娠するとホルモンの分泌が変わり、また分泌量も多量になるからです。すね毛やおなか周り、陰毛、胸などの体毛が濃くなり不快感を感じる人も多いですが、出産後には元に戻るので心配は要りません。
妊娠中は血液循環量が増えて、細胞組織がむくんで神経を圧迫するために起こります。鉄や亜鉛、カルシウムを進んで摂取することを心がけます。
また適度な運動やマッサージで症状が改善されることもあります。むずむず足症候群、こむら返り、手根管症候群などと呼ばれるものがありますが、これらは出産後には症状が解消されるでしょう。