妊娠初期の疲労サインを見逃さないで。妊娠中の疲れを判断するポイント、だるさが消えないときの対処方法をやさしく説明します。
妊娠しても今まで通りに働く女性が増えていますが、お腹が大きくなっていない妊娠初期も妊婦であることは忘れないでほしいです。
妊娠初期の母体はお腹の赤ちゃんへ栄養を運ぶために、それまで以上に血液を作って頑張っています。子宮で赤ちゃんを育てるためにホルモン変化も著しく、なにもしていないのに体が疲れていくことを感じるものです。ただ、お腹も大きくないので周囲は妊婦の疲労に気づきにくいのも現実です。
ところが妊娠初期は母体の外見的な変化は少ないものの、お腹の赤ちゃんは急速に細胞を形成している時期です。まだ体も小さく、赤ちゃん自身の体力が非常に少ないので流産の危険性もあるのです。
妊婦が疲労を我慢するということは、お腹の赤ちゃんも我慢させることになります。妊娠がわかったら、赤ちゃんのためにも無理をせず、こまめな疲労解消を心がけましょう。
妊娠初期はホルモン変化など、目に見えない部分での変化が著しくおこっています。睡眠をしっかりとっても眠くなるのが妊婦の特徴です。特に仕事を続けている人は、毎晩の就寝時間を確保してください。
妊婦の睡眠不足で困ることは、寝ても寝ても眠くなることです。体力回復が最優先ですがダラダラしてしまうときは、時間を決めて外に出て散歩したり睡眠の区切りを決めておくことも必要です。
大人になると睡眠時間を我慢して働くこともありますが、妊娠したら睡眠時間を確保する生活に切り替えることも疲労をためない方法のひとつです。産後は数時間おきの授乳で睡眠不足になるママがほとんどなので、妊娠中にたっぷり眠って疲れを解消しておきましょう。
妊娠中は赤ちゃんへ酸素や栄養を運ぶために、たくさんの血液が必要です。妊娠前は貧血とは無縁だった人も、妊娠したら目まいやふらつきが出ることもあります。それだけ赤ちゃんへ毎日栄養を運んでいるというわけです。
妊婦が目まいでフラフラするときは貧血や、つわりによる栄養バランスの変化や睡眠不足からくる低血圧、妊娠症状による疲労が考えられます。もしも、めまいでフラフラするときは、バランスを崩して転倒することが心配です。急に動かずじっと休んでください。
めまいが起きたら、立ち上がったり動くときは手すりなど何かにつかまりましょう。自転車や車の運転も危険なので、安全な場所で停止して休んでください。万が一、転倒や事故をおこすと赤ちゃんの命にも危険が及びます。赤ちゃんのためにも無理は禁物です。
妊娠中は疲労から食欲が低下することもあります。無理にたくさん食べる必要はありませんが、少量でも栄養価の高い食事を心がけてみましょう。食欲がわかないときは、好きな食材だけを食べる日があっても大丈夫です。
妊娠初期は、つわり症状で吐き気が止まらない時期もあります。脂っこいものを避けて、胃腸を刺激しないのど越しのよい食事がおすすめです。
妊娠中にひとつだけ注意してほしいいのはアルコールです。妊娠中もコップ1杯なら大丈夫だという考えもありますが、呑まないにこしたことはありません。食欲がないからお酒を呑む、という選択肢は控えましょう。
妊娠初期はホルモン変化で疲れを感じやすくなります。体全体が重たく感じたり、動くことが一苦労に感じることもあります。ちょっとの距離を歩いただけでも、どっと疲れを感じたり、走ったあとのような疲労感に襲われます。
妊娠初期はお腹が目立たないので、だるそうにしていると「妊娠したとたんに甘えている」と勘違いされることもあって困ります。職場では周囲や直属の上司に、妊娠による体調変化を知らせておきます
もともと妊娠するとしばらく高温期が続くので熱っぽく、ぼーっとしたり体がだるく感じる原因でもあります。これらは妊娠に伴う自然な症状なので、割り切って休息を増やしてみるのもおすすめです。
妊娠したとたんに疲れがどっと出たり、体が重たくだるい気分になると困ってしまいます。はじめは周囲にも理解してもらえず、怠けていると勘違いされやすいのも悩みです。でも妊娠初期は赤ちゃんが育ち始めるのですから、母体は疲れて当然です。妊娠初期は疲れるものだと受け止めて、母体にやさしい生活を考えてください。