妊娠するとなぜか涙もろくなったり、感情表現が激しくなることがあります。ストレスや小さな怒りにもデリケートに反応することが増えがちな妊婦の様子と、そんなときの対処法をやさしく説明します。
妊娠中は相手がなんの意図もなく話した言葉に、過敏に反応したり、普段よりも気にしてしまうことがあります。特に頼りたいはずのパートナーに言われる言葉には、敏感になってしまいます。
特にパートナーである夫には、妊娠症状に対して肯定的かつ柔軟に対応してほしいところです。でも実際は、急にだるくなっても妊娠が原因だとは結びつかず、「ダラダラしている」なんて言われてしまうものです。
そんな時は、頼りにしていた人が理解してくれていないと泣きたくなってしまうのです。泣きたくなってしまうのは、それだけ相手を頼っているからでもあります。
でも、相手も妊婦のことを全く理解していないわけではなくて、やっぱり妊婦本人にしかわからない部分があるのも事実です。
妊娠するとお腹周りがふっくらして、上半身も全体的に丸みを帯びやすくなります。しかも、下半身はむくみやすく、すぐに疲れが溜まります。
こうした変化を受け止めながらも、鏡でみると嫌になってしまうときがあります。「どうして私だけ」と、周囲と比べてマイナスイメージになりがちですが、これもお腹の中の赤ちゃんが成長しているからこその変化です。
無理にチェックして傷つくようならお産までは、自分に甘いチェックでも大丈夫です。泣いたり感傷的に泣いてしまうことでストレスを溜めてしまうよりは、時には鏡を見ないで過ごしてみましょう。
妊娠中は自分に自信がなくなったり、妊婦として抱えている責任感を理解するほど、自由を求めたくなるものです。
そんな時に子ども時代や、妊娠前の写真をみるとなぜだか前の自分が楽しそうで、今の自分が孤独に思えてくることもあります。
ちょっとナーバスになってしまうのも、妊娠中のホルモンの影響です。けっして、おかしなことではないので一過性だと考えてください。
妊婦検診では母体と胎児の健康を最優先で考えて、厳しいアドバイスを受けることもあります。
ちょっと厳しい言葉や、自分への叱咤妊娠中に限っては聞き流すこともできずに泣いてしまうこともあります。
特に妊娠・出産を大切に考える妊婦さんほど、医師や看護師から叱られたり注意されることを重く受け止めて反省します。「私って落ちこぼれ妊婦なのかもしれない」なんて深く反省しすぎてしまうのです。
妊婦検診で強い口調や、鋭い指摘で注意されるのは、それだけ医師も母体症状や胎児の状態をしっかり観察してくれているからこそです。
病院では妊婦をバカにしたり、落ちこぼれだと思われることはないので、指摘されたことを改善するだけだと考えるようにしましょう。
妊娠中は涙もろくなってしまう場面がいくつもありますが、ホルモンバランスが変化するので、ある程度は仕方のないこと。泣きたいときは泣いて、気分をリセットしていきましょう。
妊娠中に泣いてばかりいるとストレスが溜まって赤ちゃんにも悪影響になりそうだと思ってしまうかもせれませんが、泣くことを我慢するほうがずっとストレスが溜まるとも考えられます。
実際、涙にはストレス発散で癒し効果も期待できると言われています。泣いて誰かに八つ当たりすると関係修復にも気疲れしますが、ただ自分で泣いてストレス発散することは精神的にも張り詰めた緊張や悲しさからくる高揚感をほぐしてくれるそうです。
妊娠中はストレスを溜めこまないことが大切です。時には1人で泣いてスッキリして、気分をリセットするのもおすすめです。