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妊婦のトイレ事情

指を掴む赤ちゃん

妊娠週&出産カウントダウンの設定

妊婦が悩んでしまう頻尿、使いにくい和式トイレや便秘など。薬に頼れない妊娠中だからこそ困ってしまうトイレトラブルと解消法をやさしく説明します。

1日10回以上トイレに行く

トイレ

妊娠中は頻尿(ひんにょう)に悩まされます。もともと女性は膀胱(ぼうこう)が短いので、頻尿の人も多く、妊娠によって症状が悪化するケースも見られます。

妊娠初期からトイレの回数が増えるケースは、早い段階で仕事の支障になります。初期から頻尿を感じる人は、お産まで頻尿が継続されやすいので注意してください。

妊娠中期になると赤ちゃんが成長して、子宮のふくらみが目立つようになります。膀胱は子宮の重みを感じて頻尿感も増します。

妊娠後期からは、子宮の重みに加えて胎動(たいどう)が膀胱を刺激することもあります。就寝後も、何度も目覚めてはトイレに行きたくなります。これが妊娠後期の睡眠不足の原因の1つにもなります。

妊娠すると口内のネバネバ感が目立つので、飲みものを飲んですっきりしたくなるものです。これも頻尿に拍車をかけますが、血液を作るためには水分も必要なのであまり気にしないことです。ただし、糖分やカロリーの高い嗜好飲料は注意してください。

トイレを我慢すると、膀胱炎(ぼうこうえん)になることが心配です。膀胱炎になると排尿時に痛みがあったり、熱を伴います。尿が濁って排尿痛があるときは、病院に相談してください。

くしゃみで尿漏れ

妊婦の悩み

妊娠中の尿漏れ(にょうもれ)は、実はかなりの妊婦が悩んでいる代表的なトラブルです。しかも、放置していると産後も尿漏れが解消しないことがあります。

尿漏れはくしゃみや咳をしただけでも、尿が漏れてしまう症状です。くしゃみや咳をしたときにお腹に力が入り、子宮が膀胱を下にむけて圧迫します。そのとき膀胱に溜まっていた尿が、自然と排出されてしまうことと、子宮の重みで骨盤底筋(こつばんていきん)が緩くなることが原因です。

妊娠中の尿漏れは病気ではなく、子宮の変化に伴っておこる現象です。治すというよりも対処することで乗り切りましょう。尿漏れが気になるときは、ナプキンを活用してください。生理用ショーツや産後ショーツは防水性があるのでナプキンと併用すれば、外出対策も安心です。

産後は意識的に骨盤底筋を引き締めるエクササイズや、肛門周辺に力をいれて筋肉を使う練習をしてみましょう。

関連:妊娠中の尿漏れ

和式が怖い

妊娠中に和式トイレが苦手になるのは、よくあることです。特に手すりや、体を支えるものがないと困ります。

妊娠中は和式トイレでバランスを崩しがちです。前に重心をおけばお腹を圧迫してしまうし、後ろに重心が移動すればそのまま尻もちをつく危険もあります。無理に和式を使用しないでください。出先では洋式トイレを確認しておくと安心です。

いきんだら赤ちゃんが出そうで怖い

妊娠後期は、トイレで力をいれていきむと「赤ちゃんが出てきてしまうのではないか?」とハラハラしてしまうものです。そのため力を入れることができずに、排便痛に悩まされます。

特に臨月近くになって子宮口が開きはじめている妊婦は、赤ちゃんが降りてこないかと排便が怖くなります。多くの赤ちゃんは、排便でいきんだ程度では産まれませんが、心配なときは食事に気をつけることをおすすめします。

食物繊維やオリゴ糖・水分をしっかりとって、便を軟らかくすれば力をいれることも減ります。医師の注意がなければ適度に歩いて、体を温めると消化機能が滞りません。

便秘が治らない

妊娠後期は、便秘になる妊婦が増えます。妊婦の便秘原因は、子宮が腸を圧迫して、プロゲステロンという妊娠ホルモンが腸の働きを鈍らせることにあります。その他に食事内容や運動不足が便秘をひきおこします。

妊娠中は市販の便秘薬を使用することはできないので、妊婦検診が近ければ医師に相談してみましょう。

もしも便秘が続いていても、お産の前に看護師が浣腸で便を排出させるので赤ちゃんが汚くなることはありません。

関連:妊婦と便秘 その原因と解消法

恥ずかしい気持ちは不要です

妊娠中のトイレトラブルは、恥ずかしくて家族や産院に伝えることも悩んでしまう人がいます。でも、伝えないことでトイレを我慢するのはもっと悪循環です。

口には出さなくても同じ悩みを抱えている妊婦は多いので、恥ずかしがったり秘密にする必要はありません。医師はトイレの悩みが珍しくないとわかっています。我慢したり、勝手に強力な薬を飲むことだけは避けてください。

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