眠りの質を高めるために気を配りたいことを、わかりやすく紹介します。妊娠中は体全体が疲れやすいけれど、出産に向けて体力は維持したいものです。睡眠時間も量より質で、充実した心地よい快眠時間を作りましょう。
質の高い眠りがとれているか、以下の5項目をチェックしてください。当てはまる項目が多いほど、質の高い眠りがとれている可能性が高いと考えます。
どんなに疲れても、眠りの質が高ければ起床時には疲労が緩和されやすくなります。短時間でも質の高い眠りが確保できた時は、目覚めた時にスッキリした気分になります。
質の高い眠りは、沢山の睡眠時間の確保とはちょっと違います。いっぱい睡眠時間を確保しても、眠りの質が高くないと、目覚めが悪くて疲労が残っていることが多いのです。
質の高い眠りが確保できたかどうかは、睡眠から目覚めた時に心地よい気分で、体も軽快かどうかで判断してみてください。「よく眠れた」と思えたら、質の高い睡眠がとれています。自分の睡眠に満足できているか、振り返ってみましょう。
睡眠の質を高めるには、レム睡眠とノンレム睡眠のバランスが調和していることが大前提です。
レム睡眠は、浅い眠りです。目は閉じて就寝中だけど、脳は日中の活動時と同じ働きをしています。
脳が休息していない状態では、よく夢を見ます。夜中に夢を見て目覚めるのは、レム睡眠時がほとんどです。脳が起床時と同じ働きをしているから、夢の内容も覚えている人が多いようです。
レム睡眠に対してノンレム睡眠は、深い眠りです。目を閉じた就寝中は、脳が日中の活動時とは違う働きをしています。眠ったふりをしている時、目を閉じても目玉が動いてしまう人がいますが、ノンレム睡眠中は目玉も動きません。
この2つを比較すると、眠りの深いノンレム睡眠だけの方が良いのでは、と思いがちです。でも、実際はこの2つが交互にリズムよく発生したほうが、質の高い睡眠が得られます。
妊娠中は夜中に目覚めることが多々あります。夜中に目覚めても不快感がなく、再び眠る時もすんなり入眠できる時はレム睡眠とノンレム睡眠のタイミングが合っている時です。
質の高い眠りはどんな場所でもえることができますが、どうせならば居眠りよりも毎日の就寝で得たいものです。
自分の好きな色や、落ち着く香りでリラックスできる寝室をつくってください。可能な限り、質の良い睡眠を得ることを目的にしたインテリアを心掛けてみましょう。
寝室の居心地がよくなると、日中も本を読んだり時間に関係なく過ごしたくなりますが、寝室およびベッドや布団は、質の高い眠りのためにあるものだと区別してください。
就寝時に過ごす場所だと区別することで、寝室にいけば自然と「眠る準備をしよう」と脳が働きやすくなるのです。
リビングは「活動の場」として明るく刺激的に、寝室は「質の良い就寝の場」として落ち着いたリラックスできる雰囲気を心掛ける等、それぞれの部屋に求めることは何か考えてみましょう。
妊娠中は眠りが浅くて夜中に目覚めることもありますが、そんな時に寝室が刺激を与えるような色で騒がしかったら、再び眠るにも時間がかかってしまいそうです。目や耳で不快感を感じる色や物は目立つ場所に置かないことを、おすすめします。
質の良い睡眠を得るためには、刺激が少ない静かな生活を心掛ければ良いとも限りません。
私たちは体を動かすと、気持ちのよい疲労を感いることがあります。筋肉を動かして血行を良くすることは、疲労と言えども体にとって必要なことです。
そして、ほどよい疲労は睡眠を促すためにも必要なのです。ただし、激しく汗をたくさんかく運動は必要ありません。
妊娠中は散歩や、家事で充分に体を動かすことになります。「月曜日に沢山歩いたから、今週は大丈夫」とは考えません。これだと月曜日しか適度な運動が達成されないことになります。毎日眠るのですから、毎日体を動かしてください。
適度な運動は日中がおすすめです。就寝前に焦って運動するのも控えたほうが良いでしょう。
入眠時はノンレム睡眠なので、血圧も安定して刺激を受けていない状態です。だから入眠前も、それに近いほうがリズムを作りやすいのです。
寝室や就寝する場所を、リビング等の活動場所と区別するように、照明で昼夜の区別をつけることも効果的です。
日中は室内でもカーテンをあけて自然光をとりいれて、明るい部屋をつくります。就寝前はカーテンを閉めて、落ち着いた部屋を作りましょう。この場合の落ち着いた部屋とは、精神的に落ち着く部屋のことです。
就寝中もレム睡眠のときは、日中と同様に脳が活動しているので、照明が明るく昼夜の区別が無い状態だと、日中だと判断して体内時計を狂わせるきっかけになります。
質の良い睡眠を得るために効果的な照明は、「ほんのり明るい」程度で充分です。タイマーで就寝後は消灯できる照明も、昼夜の区別が作りやすくて便利です。
照明は、顔や体を直接照らさないようにしてください。照明が当たり続けた状態は、日中に自然光を浴びている状態に似てしまい、体が活動時間だと勘違いしてしまいます。
妊娠中は頻尿で夜中に目覚めることもあります。妊娠後期では破水や陣痛も考えられるので、照明のオンオフは自分でできるように設置してください。お腹が大きいとバランスを崩しやすいので、転倒や怪我が心配です。
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