親が育てられない新生児を匿名で受け入れる「赤ちゃんポスト」が誕生することが波紋をよんでいます。
赤ちゃんポストとは熊本市の慈恵病院(蓮田太二理事長)が計画している試みで、「親が育てられない赤ちゃんを匿名で預かって、その後にも世話をしていく」というものです。
経済的や精神的に育児が困難な親が、育児放棄や虐待などによって赤ちゃんの命を奪ってしまうこともあり、尊い命を救う「受け皿」となることが期待されています。
「赤ちゃんポスト」は熊本県の慈恵病院が去年の12月に「こうのとりのゆりかご計画」として市に申請していたもので、厚労省は「法律的には認めない理由はない」と、設置を容認する考えを伝えました。「赤ちゃんポスト」はドイツなどヨーロッパでは多数設置されているようで、病院の外壁に小さな扉を設置して、そこに赤ちゃんが置かれるとブザーなどが鳴って絶えず病院側でサポートできる仕組み。
置かれた赤ちゃんは、赤ちゃんが欲しい夫婦に養子縁組されたり里親に引き取られることもあるようです。
この計画によって救える命があるのも事実としながら、「子育て放棄を増長する」と難色を示している人も大勢います。
そのひとり、安倍晋三首相は「親として責任をもって産むことが大切だ。匿名で子どもを置いていけるものを作るのがいいのか、大変抵抗を感じる」と発言しました。
このサイト「e-妊娠」には、妊娠したい人や、ずっと苦労して赤ちゃんを授かった妊婦さん、そして出産をしていった人がたくさんいます。
赤ちゃんポストの設置は、1つの少子化対策として「本末転倒」にならないか不安でなりません。大切なことは「子供を育てていける環境」を整えるべきで、育児を放棄できる環境を優先していくことには疑問を感じます。
赤ちゃんは「物」では、ないのですから・・・