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持田製薬、妊娠診断補助試薬「ゴナスティックW」を自主回収

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*参考ページ薬事日報

持田製薬から発売されている妊娠診断補助試薬「ゴナスティックW」が、6月の15日からすべての商品の回収を開始しました。ゴナスティックWは今月(6月)の初めから、持田製薬で販売されたばかりの妊娠検査薬。

持田製薬によりますと、「回収は製造販売元であるバイオベンチャーのニッポンジーンによる添付文書に問題があったため」としていて、ゴナスティックWの商品自体には「有効性、安全性、品質には問題がなく、健康被害が発生する恐れはない」としています。

問題のあった添付文書を修正した上で再販売する予定ですが、その時期は未定とのことです。

妊娠検査薬「ゴナスティックW」は、「国内初の早期妊娠診断に加え、異常妊娠の診断の補助にも有用な妊娠診断補助試薬」という売り込みで販売が開始された商品です。

通常の妊娠検査薬は、ある一定量のHCG数値を超えると陽性反応が出るように出来ています。生理予定日から判定できる検査薬は、hCGホルモン濃度が25IU、生理予定日から一週間後に判定できる検査薬はhCGホルモン濃度が50IUを超えると陽性反応になります。(詳しくは、妊娠3週4週妊娠検査薬も参考にしてください)

しかし持田製薬の妊娠診断補助薬「ゴナスティックW」は、hCGホルモンの濃度を25IU/L以上と1000IU/L以上の2領域を、一つの試薬で調べられるという製品でした。

つまりゴナスティックWは従来の妊娠検査薬に加えて、1000IU/L以上という高濃度のHCGが分泌されているかを調べられるのです。

通常は1度、妊娠検査薬で陽性反応が出てしまえば、その後の赤ちゃんの成長は医師に診てもらわないと分かりません。しかしゴナスティックWを使用すれば、HCGの濃度で赤ちゃんが妊娠週と等しく成長しているかが予想できるわけです。

2週0、2IU/l
3週20〜50IU/l
4週200IU/l
5週1000IU/l
6週1000〜6400IU/l
7週4000〜12800IU/l
8週4000〜256000IU/l
9週8000〜256000IU/l

妊娠週数とhCGの分泌量の目安は上記の通りです。上記の表はあくまで1つの目安でしかありませんが、hCGが1000IUというと妊娠5週前後に当てはまるようです。

つまりこの頃を過ぎても、ゴナスティックWで1000IU/L以上の陽性反応が出ないと、子宮外妊娠などの異常妊娠の可能性も強くなってくるということでしょう。

赤ちゃんが欲しいと頑張っている人は、妊娠するまでに検査薬を何十本と使用することもあります。そして陽性反応が出た後には、今度は赤ちゃんが育っているかが不安になるのですが・・・

きっとゴナスティックWの販売が再開されれば、妊娠したかった多くの人が「赤ちゃんが育っているか?」と、この検査薬を使用することでしょう。

しかし「あまり神経質になりすぎるのもよくない」と、注意する専門家が多いのも事実です。妊娠週に等しく陽性反応が出れば確かに安心できるのですが、もし陰性だったら何倍にも不安が増大してしまうだけですから。(もし赤ちゃんが順調でも、排卵が遅れているケースだってあるのです)

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