男性不妊で悩むカップルに吉報?
海外におけるある調査で、「毎日性交することにより精子の質が著しく改善された」という報告がありました。この調査によると男性118人を対象として、1週間毎日射精した場合の精子をそれ以前のものと見比べると、精子の質が著しく改善されたとのことです。参考元
この調査を行ったのはオーストラリアにある体外受精研究機関。同研究所の博士は「男性の禁欲は妊娠に向けた正しい方法ではない」と指摘し、「排卵日前の1週間は毎日性交渉を持つべきだと結論付けて間違いなさそうだ」としています。
この情報は男性不妊で悩む夫婦のみならず、とても興味深い報告です。もし本当に性交を繰り返すことで精子の質が改善されるなら、これほど「妊娠したい」という目的にあった合理的な治療法はないはずです。
現実的にはなかなか「1週間連続で性交渉」とはいかないかもしれませんが、出来る範囲で性交渉を増やしてみることはできるはずです。ただし義務的な性交がストレスを生み出したり、ED(勃起不全) を引き起こすこともあるので、夫婦お互いの気持ちが大切になるでしょう。
妊娠を望んでいる期間は、排卵日付近の性交とその頻度にかなりの神経を使います。その方法は医師の中でも賛否両論があり、「集中的に毎日性交を」という意見と、「1日おきか2日おきに」という意見に分かれます。
これは精子は1度射精されると満タンに補充されるまで数日かかり、毎日のように射精することで精子が薄くなることが関係しています。「集中的に毎日」という意見は、「排卵したときにそこにたくさんの精子を残しておく」という考えで、「1日おき」などの意見は、「1度精子を補充してから出す」という捉え方でしょう。
実際には確かに精子は少なくなるのですが、だからと言って精子の運動率などの低下は見られないとされており、結局はどちらの方法も目立った優劣はないようです。(射精された精子の生存期間は3日程度あるため、1度の射精量が少なくても繰り返せばたくさんの精子を待機させられる)
しかしもし性交により精子の質が改善されるなら、この調査をした博士の言うとおり、「排卵日前の1週間は毎日性交渉を持つべき」と言うことになるかもしれません。今回の調査が信頼できる情報とも限らず、今後に同様な調査が試されることを期待します。