産褥体操(さんじょくたいそう)という言葉を皆さんご存知でしょうか?
すでに出産を経験された方や、現在、妊娠後期の方は産褥体操についての1通りの経験や勉強をしたことがあるかもしれません。しかし産褥体操についてまだまだ勉強不足という方のために、このページで簡単に説明してみたいと思います。
産褥体操(さんじょくたいそう)を一言で言ってしまえば、
妊娠、出産で大きくなった子宮や緩んだ筋肉を、妊娠前の状態に戻すという運動(産後の母体の回復を早める体操)です。
出産当日や1日目から始めることが勧められているので、通常は、お産をした病院ですることになるでしょう。
産褥体操は母体の回復を早めるだけではなく、おっぱいの分泌を促したり、悪露(おろ:産後の子宮内のいらなくなった分泌物)の排泄を早める効果もあります。また今後の夫婦生活をよくする効果があるとも言われています。
産褥体操は出産直後にする運動ですから、もちろんハードなものはありません。基本的にはベッドで寝たままする体操がほとんどで、呼吸法、首や足首の回転、腰の軽い上下運動などがメインとなっています。
妊娠前の「安産のための運動」や、あるいは「産後ダイエット法」を取り入れる方は多いのですが、いまいち産褥体操については知名度が低いようです。これは産褥(さんじょく)という言葉が難しいことも関係しているのかもしれませんね。
参考までに産褥(さんじょく)という言葉は、出産のために変化した母体が、妊娠前の状態に戻るまでのことをいい、「産褥期」「産褥期間」と呼ぶことのほうが多いでしょう。
産褥期間(つまり女性が出産後から妊娠前の状態に戻るまで)は、産後6〜8週間とされていますが、最終的な回復や生活の順応などを考えた場合は、半年〜1年を費やすことも多いようです。(これについては詳しく触れませんが、慣れない育児で寝不足になったり精神的な落ち込み、マタニティブルーが起こったりもします)
最後になりますが、産褥体操はとても簡単におこなえる体操です。これから出産を控えている妊婦さんは、是非、産褥体操を勉強して取り入れてみてください。産褥体操の方法や仕方については、別ページ、お産入院中の産褥体操で詳細に説明しています。