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妊婦さんに安全な水の選び方

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妊娠中は水分摂取がとても大切です。妊娠初期は、つわりや倦怠感から食欲が半減することもあります。このような時も水分だけは忘れずに摂取すべきです。

水分は人間の体を循環させる役割があります。成人では1日に1リットル以上を飲料から摂取することが理想です。ところが1日に排泄されていく水分量は、摂取量よりも多いので、汗をかきやすい季節はもっと水分摂取をこまめに心掛ける必要があります。

水分は体の中の老廃物を排泄物と一緒に体外へ出してくれます。妊娠中は運動が限られたり、つわりで栄養が偏ると便秘になりがちです。水を毎日飲むことは便秘予防になります。

水分が体に行き渡ると、血液の循環もよくなって、むくみ予防にもなります。血液の循環が良くなれば、胎盤を通して赤ちゃんへ新鮮な栄養が行き渡ります。このように水分は母体と赤ちゃんに、良いサイクルを作り出します。

妊娠後期に排尿が増えている時は、水分を摂りすぎているわけではありません。赤ちゃんが出産準備で下がってくるため、子宮が膀胱を圧迫しているのです。

妊娠中に水分を摂取していないと貧血や脱水症状のきっかけを作ることがあります。ママの体調管理は、お腹の赤ちゃんの体調管理でもあります。毎日しっかり水分摂取をしましょう。

お水

妊娠中の井戸水

妊娠中に避けたほうがよい水は、不衛生な水です。例えば保存方法や期限を無視して水を飲むと、妊娠中は過敏に体調が悪化することがあります。

井戸水や湧き水は、1度飲んだからといって体調に変化をもたらすほどのことはありませんが、井戸水に関しては水質検査を地域の保健所にお願いします。検査キットもありますが値段の高額なものもあるので、まずは相談してから決めると安心です。

井戸水は降雨に直接影響を受ける場合があるので、未殺菌であることを忘れないでください。妊娠中は煮沸してから飲むなど、注意が必要です。妊娠中に井戸水を定期的に摂取する可能性がある場合は、検診時に担当医に相談しておきます。

妊娠中の海外旅行での井戸水や湧き水の定期的な摂取は、極力避けます。日本と海外諸国では水質が違うこと、判断基準も異なる場合があるので生水で体調を崩すケースが見られます。

妊娠中のミネラルウォーター

ミネラルウォーターの硬水はミネラルが多く、軟水は硬水と比べたらミネラルが少ない点が特徴です。ミネラルにはカルシウムやマグネシウムといった栄養成分が豊富に含まれています。

硬水はヨーロッパ方面からの輸入ミネラルウォーターに多く見られます。日本国内の水の多くは軟水です。

日本のミネラルウォーターが飲みやすいと言われるのは、腎臓に負担が少ない軟水が多いからだとも言われています。そのため、日本のミネラルウォーターに慣れている人が硬水を飲むと、ちょっと口当たりが違うと感じるようです。

ミネラルの量で考えると硬水のほうが栄養価の高い水分だと見られがちですが、ミネラルが多い分、腎臓に負担がかかると言われています。

赤ちゃんは機能が未発達なので、当然ながら硬水は負担が大きく、軟水が向いています。妊婦さんに関しては硬水でも軟水でも、短期間なら影響はありません。

妊婦さんには、ミネラルの多さから硬水のミネラルウォーターをすすめる場合と、腎臓への負担を軽減するために軟水をすすめる場合があります。

妊娠中は、直接飲むのは軟水で負担をかけないようにして、ミネラルの多い硬水は調理に利用するなど使い分けてみましょう。軟水は炊飯に適しています。硬水はパスタをゆでる時に使用できます。

例えば、つわりで体が過敏になっている時は軟水を飲むほうが負担がかかりません。しかし、便秘やミネラル不足を補いたい時は硬水を取り入れると効果的です。迷った時は産婦人科の妊婦さん検診時に確認しましょう。

硬水も軟水も、ミネラルウォーターはペットボトルを開けたら早めに飲みきるようにしましょう。防腐剤や保存料がないので開封後は冷蔵庫で保管して、1週間以内には使い切ります。未開封なら表示の期限まで保存できますが、匂いの強いものの隣や直射日光が当たる場所は避けてください。

水道水と放射性物質

原子力発電所の影響で、一部の地域の浄水場では、水への放射性ヨウ素の変化が確認されました。その都度、乳児に定められた基準値に達していないかの検査と公表がありました。

水道に含まれる放射性物質は乳児では100ベクレルが基準に定められています。ベクレルというのは、放射性物質のはなつ放射能の量を呼ぶ時の単位です。

大人は300ベクレルまでは安全の範囲内だと言われています。しかし妊娠中は大人の基準値である300ベクレルに従うべきか、お腹の赤ちゃんも吸収するから乳児の100ベクレルに従うべきか悩んでしまいます。

妊娠中は赤ちゃんのことを考えて、食生活も合わせたり健康を害すものを排除しようと考える力が強まることがあります。水に関しても、赤ちゃんの基準値に合わせようという考えは珍しくはありません。

日本産科婦人科学会は200ベクレル程度の水道水を飲んだとしても、母体にも赤ちゃんにも問題はないとの見解を発表しました。つまり、妊娠中のママや授乳中のママへの健康被害はないということです。

日本産科婦人科学会では、妊娠中に水道水を敬遠して我慢して脱水にならないように呼びかけています。喉が乾いたら水分を取ることが、妊娠中は大切です。入浴や授乳にも影響がないと発表されています。

参考:日本産婦人科学会ホームページ
トップページ中段の「最新のお知らせ」内、3月24日分に妊婦さんと水道水についてのPDFがあります。

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