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妊娠中の熱中症に注意

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妊婦の熱中症

盛夏を前に、例年以上の記録的な気温と、節電の影響で体調を崩しやすい日々が続いています。地域によっては35度以上の時間帯もあり、熱中症で具合を悪くする人が増えています。

健康な人でも、条件が揃えば熱中症になってしまう可能性は大。総務省消防庁の速報値によると、5月30日〜7月3日だけで熱中症が原因で死亡した人数は19人にものぼったそうです。

6月だけに的を絞ると、熱中症による搬送者数は6877人です。どれだけ問題かというと、この6877人という搬送者数は去年の6月の約3倍もの数なのです。

そして、そのうち15人は搬送中に状態が悪化されたそうです。熱中症が症状によっては、進行が早く危険な状態になる危険が高いとわかります。

妊婦にとっても、この統計結果は今年の夏の厳しさを再確認するものとなりました。

熱中症は胎児にも影響

妊婦が熱中症になり、症状が改善できないと、お腹の赤ちゃんにも影響します。

お腹の赤ちゃんは、ママから送られてくる血液の栄養分で成長します。ところが、熱中症で体内の水分が不足するとめまいや、まっすぐ立つことが不可能になります。この時、ママの体は酸素不足におちいります。

酸素が不足すると、体内の血液の流れが悪くなるので赤ちゃんに新鮮な血液が運ばれにくくなってしまいます。つまり、ママが酸素不足になると赤ちゃんも苦しいのです。

妊婦は症状が進みやすい

熱中症は軽度では自分の意識がありますが、症状が進むとまっすぐ立っていられなくなったり、自分の周りがぐるぐる回るような錯覚を起こします。

妊婦はもともと疲労が溜まりやすいので、定期的な休息が必要です。熱中症は炎天下の下で体力が急速に低下するので、特に妊婦は症状が悪化しやすいと考えられます。

熱中症になると、こむら返りになることもあってまっすぐ立つことが辛くなります。通常なら、ペタンと座りこんでしまいたくなりますが、妊婦はお腹が大きくなるとバランスを取りにくく、簡単に座りこむことができない場合があります。

症状が進んで意識がもうろうとしてくると、座りこむと言うよりもうなだれるように倒れる恐れがあります。この時、1番強く地面に打ち付ける危険があるのは、膨らんだお腹です。

熱中症で倒れこむ時は、意識の低下が予想されるので、普段ならお腹をかばって前に出る腕も素早く対応できないことが考えられます。

万が一、妊娠中に熱中症で倒れてしまった時、既に中期〜後期ならお腹の膨らみで妊娠を疑ってもらえますが、妊娠初期ではどうでしょうか。一見、体のバランスがとりやすい妊娠初期は、めまい・ふらつき時の危険が少ないように見えます。

ところが妊娠初期では、お腹が目立たないので妊婦だと気がついてもらえない可能性があります。妊娠初期は安定期に入る前で、ママの体もお腹の赤ちゃんも非常に不安定な状態なので、熱中症の時も妊婦としての救助が必要です。

妊婦の熱中症対策

妊婦の熱中症対策

妊娠中は、炎天下の下で作業したり、長時間外を出歩かないことが1番の熱中症対策です。ただ、今年は節電の呼び掛けもあって、家の中にいれば熱中症を予防できるというわけでは無いようです。

今年は室内でも外でも、熱さに耐えようとしがちです。熱中症は同じように対策を練る必要があります。それが節電を呼び掛けている今年特有の熱中症対策です。

妊娠中に限らず、気温の高い日はうち水や冷水洗顔などで、体感温度を下げる工夫をしてみましょう。

節電にこだわりすぎると室内でも熱中症になってしまいます。エアコンが気になる時は扇風機やうちわで室内の風通しを良くするだけでも、涼しくなります。

窓に簾(すだれ)をかけて、直射日光があたって室温が上がらないようにもできます。カーテンやインテリアを涼しげな色や素材にするのも視覚的効果があります。

妊娠中は無理せず、自分のできる範囲で熱中症を防ぎましょう。暑さに我慢しないで、限界に達する前に休憩することで、お腹の赤ちゃんも安心できます。

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