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妊婦のシートベルト着用方法

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母体と赤ちゃんを守るシートベルト

妊娠中はお腹が大きくなると、混雑した場所の移動も大変で、車に頼る妊婦さんも増えます。ところが妊婦はシートベルトをするとお腹が圧迫されるような感覚におちいることがあります。

妊婦は、大きなお腹がシートベルトで押えられて気分が悪くなったり、不快感を感じることもあります。だからといって妊娠中にシートベルトをしないで乗車すると安全面では不安が残ります。

妊婦のなかには「妊婦はシートベルトを着用しないでも良い」と考えている人もいます。これは道路交通法を少し履き違えて理解していると言われています。

道路交通法施行令第26条第3の2項では「シートベルトを着用しないでも良い」のではなく、「やむを得ず着用が困難と指示された場合」にシートベルトを義務化していない」という意味です。けっして妊婦全員がシートベルトをしなくても良いというわけではなく、例外があると言っているだけなのです。

母子手帳を見せればシートベルト着用が免除されると考えているケースもあるようです。しかし母子手帳は妊娠中であることを証明するもので、法律的にはシートベルト着用免除を確約するものではありません。

実際にシートベルトを着用している場合と、未着用の場合を比較すると、助手席に乗って車の正面が衝突事故を起こした場合、シートベルト着用の妊婦のほうが体が固定されて危険度が低くなるそうです。

シートベルトによってママの怪我が防げるということは、お腹の赤ちゃんの危険も回避できるということに繋がります。妊婦のお腹を不快にさせないように装着して、妊娠中も安全な乗車を続けましょう。

妊婦がシートベルトを嫌がる理由

シートベルトにお腹が抑え込まれて窮屈

シートベルトをきつく着用すると、腹部を抑えつけてしまいます。ただでさえ、腹部の張りに敏感な妊婦は抑え込まれることを不快に思います。

シートベルトの腹部にあたる部分がねじれていると、お腹に食い込んでしまいます。特に妊娠中期から出産直前までは、お腹が大きくなるので抑え込まれている感覚も、より感じやすくなります。

つわりで体勢維持が困難

妊婦はつわりで気分が優れない時間が増えます。もともと乗り物に弱いと、さらに乗り物酔いになりやすくなる妊婦もいます。

シートベルトをはずして車のシートを倒して横になったり、後部座席で横になって移動しないと気分が悪くなる時期もあり、シートベルトができる体勢を好まない場合があります。

シートベルトは座席に座って安全な姿勢でするようになっているので、妊娠中のつわりで体勢を変えると逆にお腹を締め付けたり、安全面でも問題が生じます。

妊婦のシートベルト着用例

妊婦のシートベルト着用

妊娠中も車に乗った時は、例外を除いて、シートベルトをすることが基本です。お腹を圧迫しないで、安全にシートベルトができれば妊婦にとっても安全かつ快適です。

座席に深く座る

シートベルトを着用する時の姿勢は前かがみにならないことがポイントです。前かがみになると、おなかがへこむように見えるので腹部を締め付けずに済むように錯覚してしまいますが、実際は乗車中の揺れで更にお腹を圧迫するようになってしまいます。

前かがみになった状態で、車が動き事故にあった場合、上半身が前に出るのでとっさに両手を前に付きにくく、自分の頭部や上半身を守りにくくなります。

シートベルトを着用する時は、座席のシートを前に倒さない状態のほうが、腰をしっかり落ち着けることができるので、お腹に負担をかけません。

肩ベルトを顔や首にあてない

シートベルトは肩から腹部の横に通すベルトが1本、腹部の左右に通すベルトが1本、合計2本を必ず使用することで安全が高まります。

肩から胸の間を通って、お腹の横に通すベルトは首にあたらないようにします。お腹の横に通す時は、お腹のふくらみの上のほうに沿ってベルトを通すと、腹部を押さえつけません。

肩にかかるベルトが顔にあたる時は、もう1度シートベルトをし直します。ベルトが顔にあたる時は、肩にベルトがかかっていないかもしれません。

腹部の両サイドに通すベルトは、お腹の上を通すというよりは、お腹のふくらみの下を左右に通すと締め付けません。お腹のふくらみの下の、腰骨にかかるように低い位置でベルトを通します。

実際にシートベルトをすると、お腹のふくらみを上下のベルトが挟むようにみえます。お腹のふくらみの上にシートベルトを通そうとすると圧迫が気になります。お腹の上部と下部をシートベルトで固定するほうが安心です。

どうしてもシートベルトをしたくない時

座席に座ってシートベルトをすると、体が落ち着かない時があります。そんな時は、シートベルトをしたお腹にあたっても気にならない柔らかい素材のクッションの上に手を乗せたり、クッションを前に抱いて乗車したり、精神的に落ち着ける方法も探しましょう。

好きな音楽をかけたり、髪形や服装もリラックスできるものを選ぶと気楽です。水やお茶、キャンディーを持参すると酔い止めにもなります。

長距離や揺れの多い道では、こまめに休憩して大きく深呼吸しましょう。なかなか車内では体がリラックスしないので、休憩を利用してストレスをためないように気を付けます。

それでもシートベルトによる不快感が我慢できない時は、車での移動を見直す時です。他の移動手段も考えてみましょう。

健康面と安全面において、シートベルトを着用すべきかどうかは検診時に医師に相談して、アドバイスを受けてください。妊婦個人で判断してシートベルト無着用で事故にあうことが1番心配です。

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