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妊娠中も喫煙

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24歳以下の妊婦の喫煙率

朝日新聞の記事で、環境省が行っている「子どもの健康と環境に関する全国調査」(エコチル調査)の中間報告について書かれています。

24歳以下の妊婦の1割は喫煙しているそうです。この結果から、妊婦がタバコを吸うことについて考えました。

24歳以下の妊婦が1割の喫煙に対して、パパの方が喫煙率が6割にのぼるそうです。

調査全体では、3万3000人の妊婦を対象として調査をし、そのなかの5%が妊娠現在でも喫煙中だとわかったそうです。妊娠で禁煙する人が多いこと、妊娠しても喫煙を辞めることができない人もいるとわかります。

赤ちゃんに影響がある?

妊娠中にタバコを吸い続けるか、禁煙するかをどうして考えなければいけないのでしょうか?答えは、お腹の赤ちゃんに影響を及ぼす可能性があるからです。

具体的には、妊娠中の喫煙で以下の影響が考えられます。必ずしも、全ての赤ちゃんに喫煙の影響があるわけではありません。でも、少しでも避けたいと願うなら、喫煙によて具体的に赤ちゃんがどう困るのかを知ってください。

低体重児で出産

2500g以下の低体重で出産すると、低体重児(ていたいじゅうじ)と判断されます。一般には「未熟児」と呼ばれることもあります。

低体重児は体重が軽いというだけではありません。体力も少ないので感染症が心配なうえに、肺や呼吸器官が成熟していないと普通に呼吸して母乳を飲むことすら困難になってしまいます。

つまり、低体重児で出生した赤ちゃんは、そこからがちょっと大変です。喫煙の影響で赤ちゃんの体重が少なく、生命機能が未熟になってしまうことも考えられることなのです。

流産、早産の危険

流産や早産は母体だけでなく、赤ちゃんの命を危険な状態にしてしまいます。流産や早産の原因は人それぞれですが、喫煙者は禁煙者よりも流産、早産の可能性が高いと言われています。

胎盤の位置異常や早期剥離

胎盤(たいばん)はママの心臓から贈られる血液中の栄養や酸素を赤ちゃんへ届ける役割があります。胎盤は通常、子宮の上部に張り付いています。

胎盤は、出産時に赤ちゃんがいなくなった子宮では不要となって剥がれます。でも、それより先に剥がれるのが胎盤早期剥離(たいばんそうきはくり)です。これではお腹の中で成長中の赤ちゃんに、栄養と酸素が行きとどかなくなってしまいます。

先天異常

先天異常(せんてんいじょう)とは、出生時に見られる精神的・肉体的な異常です。どこに異常が現れるかは人それぞれです。

先天異常は遺伝的な原因もありますが、なかには妊娠中におこったことが影響する非遺伝的な原因もあります。この非遺伝的な原因の1つが、喫煙だと考えられています。

副流煙も心配!

副流煙

ママが禁煙しても、パパは禁煙しない家庭も多いのではないでしょうか。パパにとっては、ママが妊娠してもパパ自身には体に変化がないので、禁煙までは考えられないかもしれません。

でも、ママがパパの吸うタバコの煙を吸ってしまったら、これは完全な禁煙とは言い難いです。自分以外の誰かが吸っているタバコの煙を吸うことを、受動喫煙(じゅどうきつえん)と呼びます。つまり実際にタバコを口にしなくても、煙を吸って喫煙者のような影響を受けることです。

ママが自分でタバコを吸っている時に吸う煙は主流煙(しゅりゅうえん)。これに対して、自分以外の人がタバコを吸った時に、タバコの先から出る煙を副流煙(ふくりゅうえん)と呼びます。禁煙中のママに吸ってほしくないのは、この副流煙です。

実は、主流煙よりも副流煙のほうに発がん性物質などの有害物質が多く含まれています。だから、パパがママの近くでタバコを吸うことは心配なのです。

禁煙ママにできること

喫煙している人は、妊娠中のタバコの影響を考えてください。そして、タバコを吸わないママや、禁煙している人に大切なことは「言わなくてもわかるでしょう」と思わないことです。

もともとタバコを吸わないママにとって、妊娠中も禁煙することは当たり前のことですが、そうでない考えの人もいるんだと理解してください。

妊娠した途端に周囲に「禁煙が当たり前」と言うよりも、どうしてママの近くでタバコを吸ってほしくないのか、具体的に伝えて理解してもらいましょう。

参考:朝日新聞デジタル「24歳以下の妊婦、喫煙率1割 環境省調査、夫は6割」

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