妊娠したら赤ちゃんのために控えたほうが良いとわかっていても、簡単に止められない代表的なものを5つ紹介します。止めたいのに止められないことで自分を責めてストレスが溜まってしまいます。
・先ずはカロリーの低いものに移行。
スイーツだけの食べ放題やビュッフェに行くと半数以上が女性客だと言われるように、甘いものが好きな女性は沢山います。妊娠したからといって、簡単に好物を変えることは難しいことです。
特に妊娠中は不安やストレスが溜まりやすいので、妊娠前よりもっともっと甘いものを欲しがる妊婦さんもいます。
甘いものは毒ではありません。好きなもの食べて、妊娠中のストレスを解消するのも時には必要なことです。
問題は、どれだけ食べているかです。甘いものはカロリーが高くなりがちなので体重増加が目立ったり、糖分の摂り過ぎで妊娠糖尿病と診断されることもあります。
急に甘いもの断ちをして心配なのは、ダイエットと同じようにリバウンドが来て短時間に甘いものをドカ食いすることです。これでは制限してきた努力が水の泡です。
なかなか、甘いものを断つことができない妊婦さんは、先ずは同じ甘いものでもカロリーや糖分が少ないものに置き換えていくようにしましょう。例えば冷たくて甘いものが食べたい時は、ジェラートやアイスクリームを止めて、シャーベットに変えます。
シロップやソースなど味付け材料も控えてください。例えば、みつ豆や寒天といった和風デザートを食べる時は黒蜜やシロップをかけますね。みつ豆や寒天だけならカロリーも糖分も低く抑えることができます。
自宅や1人の時は、自分で止めることができずにダラダラ食べてしまい、ついつい食べ過ぎてしまうことが心配です。外出先や友人など相手がいる時だけ食べると決めると、甘いものを食べる時間が制限されます。
お酒を飲むことが日課になっている人にとって、禁酒は口で言うほど簡単なことではありません。
最近は女性向けにカクテルのような甘いお酒も販売され、ビールのような苦みが苦手な人も飲みやすいアルコール飲料が増えました。ジュースのように飲めるので、アルコール度数も気にならないし、飲む回数も増えがちです。
お酒が好きな人や、日課になっている人にとっては「飲まないと眠りにくい」「ストレスが溜まったり疲れた日は飲みたくなる」など、飲酒をしたくなる条件が決まっている場合もあります。どんな理由であれ、日課を変えることは簡単ではありません。
ただ、アルコールは血中濃度を変えるので、少なからずお腹の赤ちゃんに影響がないとはいいきれません。
先ずは、飲酒量を振り返ってみましょう。自分でもカウントできない程に酔ってしまう人は、なんでもグラスに移し替えて、1日1杯と決めてください。量を自覚することが必要です。
2杯目を飲みたくなる人は、翌日以降のアルコールは買いだめしないことにしましょう。あれば、ついつい飲んでしまうものです。
ビールなど爽快感が好きな人は、炭酸水に切り替えることも考えてください。この先ずっと飲めないわけではありません。赤ちゃんのために、ちょっとの期間は我慢しましょう。
・いつも夜更かしで寝不足。
妊娠すると、胃の不快感や足のこむらがえりで眠りにくいこともありますが、体調が良くても夜更かししている生活リズムは、徐々に直していきます。
本来は睡眠時間さえ確保できれば、体力も維持できるので問題ありませんが、産後の生活を考えると妊娠中に起床時間や生活リズムを整えておいたほうがラクです。
また、お産が近づくと昼夜関係なく陣痛が始まり赤ちゃんが生まれるまでは何時間かかっても睡眠できる状態ではありません。ということは、その時に寝不足だとかなり大変です。
だから妊娠後期は特に、寝不足になったらすぐに休んで疲れを蓄積させないようにしましょう。
どうしても眠りにくくて夜更かしになってしまう人は、ゆっくり入浴して体の筋肉をゆるめて緊張をほぐしてみましょう。体がリラックスできれば、入眠しやすくなります。
妊娠すると、つわり症状で急にタバコが吸えなくなる妊婦さんもいれば、つわり症状で口内が不快だから喫煙したいと思う妊婦さんもいます。
どちらにせよ、妊娠がわかったらタバコは禁煙しましょう。言葉では簡単ですが、これはとっても難しいことです。
でも、妊娠初期の喫煙は臓器や器官が未発達な赤ちゃんにダメージを与える可能性があるんです。
パパや家族が、いつも近くでタバコを吸っている場合も、妊婦自身が喫煙しているのとおなじことです。これは受動喫煙(じゅどうきつえん)といって、生まれる赤ちゃんが低体重児になりやすいと考えられています。
母親として、生まれる前から赤ちゃんにダメージを与えることは避けたいものです。喫煙者と非喫煙者を比べると、喫煙者のほうが早産・流産の可能性も高くなるそうです(参考1)。
アルコールばかり気にしがちですが、カフェインの多量摂取も気をつけましょう。とはいっても、アルコールのように「飲まないで!」とまでは言われません。でも1日2〜3杯までにしたほうが安心です。海外では1日2杯程度までとアドバイスする国もあります。
カフェインは多量摂取すると興奮しやすいとも言われますが、妊娠中はホルモンに影響が出やすいようです。個人差があるので、誰もが同じ症状ではありませんが精神的に不安定になる可能性があります。
確実な因果関係はまだわかりませんが、カフェインが胎児の発達を妨げたり、流産しやすいとも言われています。
気になる場合は、カフェインを控えたほうが安心です。コーヒーや紅茶の好きな人はカフェインレスのコーヒーや紅茶も試してみましょう。カフェインレスなら、産後の授乳中でも安心して飲めます。
参考1:e-妊娠「妊娠中のたばこの影響」