国内でも麻疹(はしか)が粒状している地域があります。妊婦が麻疹ウイルスに感染すると、母体と赤ちゃんにどんな影響があるのか。妊婦のために家族ができる予防対策もわかりやすく説明。
麻疹(はしか)といえばワクチンの流通、子どものうちに麻疹ワクチンを接種することで国内の麻疹感染が大流行することは大きく減少しました。平成27年にWHO(世界保健機構)は、日本は麻疹の土着株が存在しない状態(排除状態)だと認定しました。これは国内に由来する麻疹ウイルス感染が3年間確認されないと認定されないという条件があります。
ところが2016年は関東では千葉のコンサート会場の参加者、関西では関西空港の職員やその周辺のショッピングセンターで麻疹患者が報告されました。。
妊婦が麻疹ウイルスに感染すると、必ずではありませんが流産や早産の確立が通常よりも高くなります。風疹(ふうしん)のような先天性奇形の可能性はないと言われていますが、赤ちゃんの生命に危険をもたらす可能性があることに変わりありません。
出産時に母体が麻疹ウイルスに感染しているときは、赤ちゃんが先天性麻疹になる可能性があります。この場合、薬で子宮収縮を抑制して出産を遅らせる処置があります。
一部地域での麻疹ウイルスの感染報告をうけて、日本産婦人科学会から、麻疹ウイルスの感染者が多くでた場所への外出を控えるようにと注意喚起しています。(参考1)
簡単に麻疹(はしか)感染後の症状を説明します。まず38度前後の高熱が出ます。高熱と一緒に咳や倦怠感があらわれるので風邪をひいたと思うことが多いです。ここで口内に「コプリック斑(はん)」という発疹が現れるのが特徴です。目ヤニや充血が目立つ人もいます。
麻疹の高熱は1度下がります。でも半日程度でまた発熱するのが特徴です。2回目の発熱では手足や顔に発疹が現れます。高熱は40度近くまで上がるケースもあり、大人でもつらい症状です。
妊婦や妊娠の可能性がある女性の周辺、家族も麻疹に気をつけてください。麻疹ウイルスは飛沫感染。感染力はとても強いので、誰かが感染するとその周辺で流行しやすい傾向です。
麻疹は予防ワクチンがあります。現在は1歳と小学校入学前の2接種の「MRワクチン」という麻疹と風疹の混合です。でも近年、日本国内では麻疹が流行しなかったので10~20代では予防接種を1回しか受けていない人もいるそうです。
知ってほしいのは、麻疹の予防ワクチンは生ワクチンで妊婦は接種できないことです。だからこそ、麻疹の予防対策は家族で考えてほしいのです。
どんなに予防対策をしてもウイルスに感染することはあります。妊娠の可能性がある、または妊婦の周囲の家族は麻疹ウイルスが流行している場所を避けるように心がけてほしいです。
麻疹ウイルスは飛沫感染なので、どんなに外出を気をつけていても感染することがあります。人混みや混雑した場所ではマスクをする、多数が触るような電車のつり革、エスカレーターの手すりなども注意。
こまめな手洗いうがいも効果的。飴や手軽に口に入れることのできるお菓子を素手で触るときは手洗いしてからが安心です。ペットボトルやコップ、食器の共用にも気をつけましょう。
大人になると「麻疹の予防接種をしたのか覚えていない」という人もいます。予防接種をしても効果が残っているものなのか不安だという人もいます。健康保険適用外になりますが、血液中のIgG抗体がどの程度あるのか調べる検査があります。
仕事で麻疹ウイルスに感染しやすい国や地域に渡航する家族で、予防接種を受けているか記憶があいまいなときにも調べることができます。ちなみに結果がわかるまで2~3日かかります。
参考1:日本産婦人科学会 妊娠している方へ 麻疹(はしか)の流行についてご注意(PDFファイル)
←こんな基礎体温表を簡単に作成。面倒な登録なし。オートセーブ機能付き
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