妊娠中はくしゃみ時にかかるお腹への刺激が心配になります。くしゃみで「ズキン!」とした痛みを感じることがあります。まさか、くしゃみによる腹圧で赤ちゃんに影響を与えてしまったのではと気になるものです。
くしゃみをする瞬間、お腹に力が入ってしまいます。お腹を触ってみるとわかりますが、くしゃみの瞬間はお腹の筋肉が反応しています。
くしゃみをする瞬間、お腹のふくらみの下側、下腹が横にピーンと張ることがあります。お腹を触っていなくても、体の中でピーンと張る音がするかのようです。
このときにピーンと張ってしまうのは、お腹の赤ちゃんを支える靭帯(じんたい)が反応している可能性があります。ただ、普通にくしゃみをしただけで靭帯が切れて、お腹を支えきれなくなることは無いので安心してください。
くしゃみをした後、お腹のふくらみ全体が、除夜の鐘を鳴らしたときのように「ゴーン」と震えるように響いていることがあります。
特にどこにも手をつけず、体重をどこにもかけていない直立姿勢のときや、体を丸めずにまっすぐ姿勢で横になっているときに強く感じるようです。
これは、くしゃみに体の筋肉が反応しているからです。そういえば、妊娠後は腹筋を鍛えるようなことはできませんね。だから余計に反応しやすいのです。
くしゃみでお腹が張ってしまうことは、妊娠初期から見られます。人それぞれで、くしゃみをしても一瞬お腹に力が入ったと感じるだけでなんともない人、くしゃみで「ピキーン」とお腹に緊張が走る人もいます。
お腹の張るメカニズムも人それぞれですが、まず妊娠すると急に運動不足になったり食生活が変化して便秘になる人がいます。
妊娠初期に便秘になってしまった人は、腸がパンパンになったりガスが溜まるのでお腹に来るものばかりで出ていくものがない状態です。そんな時にくしゃみをすれば、お腹が刺激されてしまいます。
他にもお腹の張りの原因はあります。妊娠初期はあまり目立たない子宮も、妊娠中期にはいると徐々に膨らみ始めます。このとき、皮膚や子宮を支える筋は急に伸びます。もちろん成長に合わせて子宮に送る血液も増加します。
さらに安定期で急に活動的になると、今までそっとしておいた筋肉がまた動かされるのでお腹まわりが緊張します。そんな時にくしゃみをすると、筋肉痛のような痛みを感じます。
妊娠後期からお産に向けても、お腹は張ります。お産にむけて子宮の収縮が始まっています。くしゃみによって、収縮に刺激を与えることがありますが一時的な症状なら問題ないと考えられます。
このように、妊娠中も様々な理由でお腹が張ります。子宮は筋肉で支えられているので、くしゃみによって筋肉が反応してお腹が張るのも珍しくはありません。
くしゃみは妊娠にかかわらず、鼻の中に異物が侵入したときに、鼻粘膜が刺激されて「異物を侵入させないように」とおこる体本来の自衛活動の1つです。だから、くしゃみを一切止めてしまうのは体がもっている自衛活動の妨げになります。
つまり、くしゃみは鼻のフィルターのような役割です。このフィルターにかからないと、その奥には通してもらえず外にはじき出されてしまいます。
くしゃみがあるから、体内に侵入しようとする花粉やほこりといったアレルギー原因になりがちな物質も簡単に侵入できないようになっているとはいっても、妊娠中はお腹への刺激を減らしたいのが本音です。
「アレルギー性くしゃみ」の特徴は、風邪のくしゃみのように完治しないまま症状がずっと続くことです。例えば花粉症のくしゃみでは、その時期が過ぎ去るまでは、完全にくしゃみを押さえて生活することもストレスになりがちです。
何度もくしゃみを繰り返した後は、ちょっと疲労感や嫌な気分になることもあります。鼻詰まりやムズムズ感を緩和するミント系の香りを活用してください。ハンカチに1滴、爽やかなミントの香りをしみ込ませておきます。市販でもくしゃみ鼻水向けのミントスティックがあります。
また、鼻に異物が侵入しないようにマスクをするのは基本です。花粉などアレルギー原因となる物質や、ホコリやウイルスの侵入をブロックのためのクリームやスプレーも販売されていますが、妊娠中は肌も敏感になっているので目立たない部分で試してから使用しましょう。
妊娠中のくしゃみで、お腹の張りをさけるためにできる簡単なポイントを紹介します。
体の重心をずらしてくしゃみをすると、お腹だけに力が入ることを予防できます。
くしゃみが出そうだと思ったら、テーブルや椅子に手を置いて少し寄りかかってみましょう。直立でどこにも重心をおいていない時よりも、ちょっとラクに感じる人もいます。
そもそも、くしゃみは鼻の中に異物が侵入してムズムズしたり、鼻粘膜が異物を出そうとしてくしゃみをひきおこします。だから、入口になる鼻の周辺を清潔にすることが大切です。
可能ならば、鼻周辺を念入りに洗顔してください。その後はウイルスや花粉が付着しないように、清潔なタオルでやさしく水分を吸わせます。
横になっているとき、くしゃみが出そうになったらお腹を抱えるように背中を丸めてみましょう。お腹に力は入りますが、仰向けでくしゃみをするときよりも刺激が緩和されます。
ただし妊娠後期になると抱え込む姿勢が、お腹を圧迫しすぎることも忘れないでください。無理に抱え込まずに、両手でお腹を包むようにします。
多くのくしゃみは、一時的なお腹の張りで落ち着きます。くしゃみのあとのお腹の張りが、いつまでも治まらずに違和感があったり、発熱、出血や破水があるときは迷わず病院に相談してください。
「たかがくしゃみ」と思いがちですが、そのくしゃみが何か別の症状をひきおこすこともあります。しっかり休んで無理をしないことと、不安なときは診察をうけることをおすすめします。
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