妊娠6ヶ月の子宮は、大人の頭よりも大きくなってきました。見た目にも、お腹のふくらみが誰にでもわかるようになります。
子宮が大きくなると、前から見るとウエストが横にふっくらして、くびれが減ったようにも見えます。横から見るとお腹だけが前に出っ張り始めています。
こうした体型は妊娠ならではの体型です。お腹を無理にひっこめたり押さえつけると子宮周辺も緊張してしまうので、直接お腹に力をいれないことを心がけてください。
妊娠6ヶ月では、子宮そのものも1kg以上に成長しています。意外と重いので、子宮に圧迫された膀胱の影響でトイレが近くなり始める人や、足のつけ根に負担がかかって疲れやすくなる人もいます。
※エコー写真は、barbieさん(23w5d)の投稿です。エコー中にお食事中だったみたいで口をもぐもぐ。
子宮底長(しきゅうていちょう)の測り方が、妊娠6ヶ月から変わります。妊娠5ヶ月までは「妊娠月数×3」でした。妊娠6ヶ月からは、「妊娠月数×3に3を足す」ようになります。
妊娠6ヶ月なら6×3で18、18に3を足して21cmとなります。子宮底長は恥骨(ちこつ)の1番上から、子宮の1番高い天井までです。妊娠6ヶ月では子宮底(子宮の1番高い天井)が、おへそに届くようになります。
赤ちゃんのいる場所は、おへその下です。ぽっこり腹がきになるかもしれませんが、おへその下がふくらむのは子宮が成長している証拠です。
お腹が大きくなり始めると、子宮は前方にせり出すようになります。この時、母体で1番前に出っ張るのがお腹です。
赤ちゃんの周りを囲んでいる子宮の壁に加えて、お腹の皮下脂肪が衝撃を与えた時のクッションになってくれたり、大きくなる子宮を支える役割があります。
ママにとってはお腹周りが丸みをおびて、くびれやラインが消えることが気になりますが、赤ちゃんにとって皮下脂肪は、とても安心感を与えてくれる存在です。
妊娠6ヶ月では「最近ふっくらしている」程度の皮下脂肪です。妊婦のなかには、逆に妊娠ではなく太ったように勘違いされる人もいて困ってしまいます。
妊娠6ヶ月で子宮が大きくなり始めると、前にせり出すだけではなく後ろ方面にも影響があります。前面はお腹を前にせり出すことができますが、後ろは背骨などがあるため前面のようにはふくらませることができず圧迫感を感じます。
子宮の後ろ側は背中や腰です。背中側の血管や大動脈を圧迫すると血圧が上がり気味になったり、下半身の血管を圧迫すると静脈瘤(じょうみゃくりゅう)といって血管がふくらんでしまう症状が現れやすくなります。
静脈瘤は外見的にも肌に血管の色が出てきてわかりますが、むくみや痒み、だるさ、こむら返りを誘発しやすくなるデメリットも持っています。
背中や腰は、圧迫されることで違和感や不快感を感じやすく、姿勢が悪かったりバランスを保つために変に力をいれていると背痛や腰痛をひきおこします。
かといって、子宮の位置やふくらみ方を調節することはできないので、こうした症状がでないように姿勢や骨盤バランスに気をつけることなど症状を予防しながら、つらいところを緩和するように対処するほかありません。
子宮の中では、赤ちゃんが羊水の中にぷかぷか浮いているような状態です。空気穴があるわけでもないので、赤ちゃんは羊水を飲みこんでいます。
羊水のなかには赤ちゃんの不要になった皮膚のかけらも含まれていて、ミネラルウォーターのように混じりけがないものではありません。汚れた羊水を飲みこんで肺機能は大丈夫なのか心配になってしまいます。
実際には、赤ちゃんは羊水を飲みこんだら腎臓(じんぞう)で、羊水をろ過しています。羊水中に不要なものは尿に含まれないので、赤ちゃんの尿が羊水に排泄されても汚れることはないのです。
妊娠6ヶ月になると羊水の量が増加しています。妊娠6ヶ月の赤ちゃんを包む羊水の量は、およそ370~400mlです。今後は今の2倍近くまで羊水が増えると思ってください。
羊水が増加することで、赤ちゃんが子宮の中で体を動かす範囲も増えます。手足の活動範囲が広がった赤ちゃんは、増加した羊水のなかで足や腕をググーッと伸ばしたり、ぐるんと向きを変えようとします。
妊娠6ヶ月ならローリングといって、体をグルグル回転させる動きが目立ちます。これがママには胎動として伝わります。
タイミングによっては逆子(さかご)と診断されることもあり、ママを焦らせてしまいます。妊娠6ヶ月なら今後も羊水量が増えて、赤ちゃんももっと動くようになるので逆子が出産まで続くとは確定しません。あまり焦らず過ごしましょう。
※エコー写真は、みゆさん(20w1d)の投稿です。口をあけて羊水を飲んでいるところだそうです。