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妊娠中のむくみ

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妊娠中のむくみ(浮腫)は、ほとんどの妊婦が経験するトラブルの1つです。手足のむくみは生活に支障をきたすこともあり、特に足のむくみは産後すぐに起こることもあります。妊婦には冷えとむくみが大敵と言われています。むくみの原因を探って、すぐに解消できる方法を考えましょう。

むくみとは

むくみとは、体の中の水分が溜まって痛みを伴わずに腫れてしまうことです。怪我をした時の腫れとは違い、腫れている部分は水分なので、手で押すと容易に跡が付きます。むくみは別名を浮腫(ふしゅ)と呼びます。

特に妊娠中は赤ちゃんに栄養を行き渡らせるために血液が増加します。体内の細胞組織の液体と血液のバランスが崩れることから妊婦の体はむくみやすい体質だと言えます。

妊婦のむくみの原因

妊婦がむくみやすいのは、体内の血液と水分のバランスが崩れやすいからです。血液は赤ちゃんの栄養を胎盤を通して運ぶ大切な役割を持っているので、妊娠中は通常よりも血液量が増加します。その血液から体液が漏れると皮下組織に水分として溜まってしまいます。

つわりが重たい場合は、外出もできない状態になります。動く事が出来ないので必然的に運動不足に陥りやすくなります。体を動かさないと血液の循環が滞って、血管と細胞の受け渡しをする細胞間液という水分が溜まり、手足がむくみやすくなるのです。

立ちっぱなしでいたり、座ったままでいると重力に従って血液は足の方に流れていきますが、これを心臓に返す弁が働いて血液はうまく体内を循環します。しかし、長時間その状態が続くとその働きが鈍くなりがちです。特に女性は血流を助ける筋肉が少ないので、男性よりも立ち仕事で浮腫みやすいと言われています。

顔のむくみは妊娠中もそれ以前も、疲れがたまったり寝不足になると現れやすいものです。これはホルモンバランスや自律神経の乱れによるもので、日常生活に左右されます。

冷えや血行の不良は、手足の末端に血液が行き届かないので体内の水分が一定の場所でせき止められている状態です。もとも体内の60%は水分ですから、冷えて血行不良になるとむくみやすい特徴があります。

妊娠中に、意外と気が付かないのは衣服の締め付けによる浮腫です。妊娠初期でも体型の変化は人それぞれで、すでに腹部が締め付けられると気分の悪くなることがあります。また、マタニティウェアに関心がなく、気が付かないうちに体型と合わない服ばかりになることもあります。

妊婦のむくみ解消

妊娠中は無理ができない為に、運動不足に陥ることが多々あります。妊娠初期から後期まで、無理なく続けることが大切なので、ストレスに感じない方法を見つけていきましょう。

リンパマッサージ

リンパマッサージは、運動不足から体内に老廃物が溜まりやすくなった時にリンパの詰まりをとって循環を良くするマッサージです。足のむくみや首元のだるさを解消できます。妊娠中はおなかの赤ちゃんに負担をかけないために腹部のマッサージは避けましょう。

足のむくみには、先ずお腹に負担をかけないように足を前面に伸ばして座ります。マッサージする法の足を軽く曲げて、足首へ両手を当てます。この時、両手の親指以外の4本でふくらはぎを支えるように添えます。親指は足の骨の両側に添えます。

次に、ふくらはぎに添えている親指以外の指を両手とも膝に向けて、ずらしていきます。特に強い力を入れずにさするように続けます。筋肉には力を入れると気持ちの良い時もありますが、リンパマッサージに強さは必要ないと言われています。効果の出方に個人差はありますが優しくさすっていくと血流が良くなっていくのが分かります。

マッサージはお風呂上りにリラックスして行うと、ストレス解消や精神の安定にも繋がります。テレビを観ながら、音楽を聴きながら、慌てずに行うことができる時間を作ってみましょう。

むくみ解消ソックス

リンパマッサージができない場合は、むくみ解消に効く専用の靴下があります。リンパの流れに沿って圧力が変わる編み方など、履いてもむくみ解消だとは分からない外見で便利です。妊娠中は冷えの予防でタイツや靴下をはく事が多いので、冷えも予防しながらむくみも解消できて一石二鳥です。

就寝時に履くタイプや、ふくらはぎ用、太ももまでサポートするタイプがあります。体を締め付けないサイズを選んで、むくみの気になる時に活用しましょう。

むくみ解消にウォーキング

妊娠中は胎児の成長とともに足腰に負担がかかってきます。だからと言って、足腰を休ませてばかりではむくみの原因になってしまいます。1番体に健康的な解消法で、出産後も無理なく続けられるのは歩くことです。

普段の買い物やお散歩は、妊婦にとっては大切な運動です。天気の良い日は車やバスだけに頼らず、体に負担のかからない距離を歩いてみましょう。ポイントはのんびりでも手足を意識的に振って、疲れたときは深呼吸をして呼吸を整えながらリラックスして歩くことです。

ただし無理は禁物です。急に長距離を歩いたり、疲れている時に無理をすると就寝中に足がつることもあるので、体調と相談しながら無理なく進めましょう。

足浴で下半身の血行促進

妊娠にとって冷えは大敵ですが、むくみを防止するためにも足を温めることは効果的です。深めの洗面器や足浴専用の容器に温かいお湯を張って足を浸けます。無理に集めのお湯にすると長く浸けられないことがあります。37度程度の、少しぬるいけど気持ちの良い温度がお勧めです。

途中でお湯を足すなりして、就寝前にリラックスしながら行うことで眠りやすくなります。足浴でも好きな入浴剤を加えて香りを楽しんだり、ベビーオイルを垂らしてかさつきを解消することができます。

たっぷり睡眠をとる

妊娠中は大きくなったお腹のバランスをとりながら動くので、無意識にかなりの体力を消耗するものです。様々な生活環境の変化からもストレスが溜まりがちです。

体内のホルモンバランスが崩れて体調を崩すと、むくみが現われる場合があります。寝不足でも顔やまぶたが腫れます。特に出産後は夜中の授乳に加えて、産院ではベッドでほとんどの時間を過ごすようになります。運動不足と睡眠不足で退院の頃には足首がむくむこともあるので、早くから疲れを持ち越さない生活リズムを作ると楽です。

むくみ解消に効く食材

むくみに効く食材を利用して、健康的に食生活からむくみを解消しましょう。むくみは食生活の乱れによる場合も考えられます。食生活が原因の場合、カリウム、豚肉などに含まれるビタミンB1、カルシウム不足が考えられます。

カリウム

むくみに効く食材は、カリウムを多く含むりんごやバナナです。体内にナトリウム(塩分)が過剰に残ると水分が溜まりやすい体になります。カリウムは余分なナトリウムを尿として排泄させる役割があるのです。

かといってナトリウムが不必要なわけではありません。カリウムもナトリウムも体内のミネラルバランスを整える大切な役割があります。ナトリウムの過剰摂取が気になる際は、カリウムの施主量で調節するといったバランスが大切です。

カリウムはりんごやバナナ意外にも、キュウリやナスなど多くの野菜に含まれています。むくみを解消するためには野菜と果物を定期的に摂取することが効果的です。妊娠中はつわりや好みの変化で、なかなか摂取できないこともありますがサプリメントで代用することもできます。

また、カリウムは水溶性なので水に溶けやすい特徴があります。野菜の場合は煮物よりもスープにして煮汁まで食べる方が多く摂取できます。特に小豆は煮汁に沢山のカリウムが含まれているので捨てずに、かぼちゃを煮たり再利用してください。

むくみ解消に効くお茶

むくみの原因である水分を排泄するためには、利尿作用の高い杜仲茶が向いています。ティーパックで温かくして飲んだり、麦茶の用に水出しで作るタイプもあります。

杜仲茶はメタボリックシンドローム症候群に効果があると話題になりましたが、要するに体内の余計な水分を排泄する手助けをするからです。日課として飲む場合は摂取量を主治医に相談して、ダイエット用にブレンドされている場合は、妊娠中の服用は避けましょう。


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